gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

つなぐ整骨院

つくば研究学園に「つなぐ整骨院」ができた。人と人とをつなぐ、という名前に込められたコンセプトを表現しようと、カーテンレールを糸のようにデザインした。 ← グリッドフレームのHPはこちらです

牛乳 2

熱処理をしない生乳をそのまま全国で売っているという「思いやり牧場」の牛乳を隣駅・麻布十番のスーパー、ナニワヤが取り扱っていることをネットで知って、買いに行った。ところが、牛乳売り場には見つからない。店員さんに聞いてみると、「ここ数ヶ月は商…

映画 イージー・ライダー

1969年。アメリカ。自由であることは、死に近いということだ、ということをまざまざと見せ付けられる映画だ。この映画を観て、ハーレーに憧れた人たちは、同時に「死に近い」というおまけがついてくることを知っていたはずだ。それも含めて、かっこいい…

思い通りにいかないこと

グリッドフレームのスタッフは、入社して当初から担当を任され、自分で創意工夫したものがかたちになって、実際の店舗に実現する。そのことは、スタッフの責任に対する意識を急速に育て、スキルを急速に向上させる。自分の好きなことだから、努力を惜しまな…

ラベンダー

ぼくがラベンダーを知ったのは、ドラマ「北の国から」で富良野にスポットが当たった頃だったと思う。それまでぼくの脳裏に描く風景の色に、あのうす紫は存在しなかっただろう。10代後半で突然現れた色は、今もどこか距離を感じる存在で、ラベンダー畑はぼ…

牛乳

子供の頃、畜産農家の友達のお父さんが飲ませてくれた生乳の味は、今も鮮明に覚えている。その後、牧場へ行ったら牛乳を飲んでみるが、そのときと同じ味を感じなかった。今回、あるプロジェクトとの関係で、おいしい牛乳を探し始めた。まずは、natural house…

春の空

春は曙 ようよう白くなりゆく山際 少し明かりて 紫立ちたる雲の細くたなびきたる (枕草子)春はなかなか早起きが難しい。早起きするとこんな風景が見られるのだろう。・・・と想像しながら、やはり寝過ごす。 ← グリッドフレームのHPはこちらです

アーティスト 千田泰広 2

軽井沢アートミュージアムへ千田泰広氏のインスタレーションを観に行った。千田氏に関しては、前に一度書いたことがある。http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20110722http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20110723提示された15坪の暗がりには、無数の小さ…

映画 ジョニーは戦場へ行った

1971年。アメリカ。1973年に、ペドロ&カプリシャスが「ジョニーへの伝言」という歌をうたっていた。映画との関係はなかったようだが、ぼくはなんとなくジョニーは戦争へ出兵したのだと思い込んでいた。戦争で負傷した彼は、手も足も顔も失って、軍…

料理

食べるものの味に対する関心は、あまり高くない方だ。健康に生きていければそれでよい、と思っている。しかし、飲食店をつくる仕事をしながら、料理人とお話していたら、健康に対する関心と食べるものの味に対する関心とは、実は同じかもしれない、と思い始…

二つの隔たれた場所をつなぐ。それが橋の役割だ。逆に言えば、二つの場所があって、それを隔たれたものにしたいときには、橋を渡せばよい。同質であった二つの場所は、橋が渡されることによって、異質な場所となる。 ← グリッドフレームのHPはこちらです

天の道

太陽や月の軌道を空に想像することができるだろうか。設計をするときに方角は重要だと思うが、風水のためではない。既にある法則に従って設計をすることはできる限り避けたいと思っている。いつだって、つくる人間は、現況をよく見て、演繹的に答えを導き出…

Bella Ferraro

http://youtu.be/ns3lMTyIjXoここ数日、睡眠時間を削って設計をやっていた。PCに向かいながら聴いたこの曲が、どこにいても耳から離れない。声が煙のようにゆれながら拡散し、ぼくをどこか広い場所へ連れて行ってくれる。きっと器用な人ではない。だからこそ…

コンタクトレンズ

ぼくがコンタクトレンズを初めてつけたのは就職してしばらく経ったときだった。その少し前に読んだ短編小説に、軽い近視の登場人物がコンタクトレンズをした途端、見たくないものまでが鮮明に見えて、気持ち悪くなって捨てた、というものがあった。見えすぎ…

イスラム

ぼくらの国には、いたるところに観音様や大仏があるが、イスラムの国には偶像がない。ぼくらは観音様に手を合わせるが、イスラム教徒はメッカの方角へ向かって祈る。ということは、真のイスラム教徒は、どこにいてもつねにメッカの方角を意識しながら生活し…

失敗

ぼくのレベルが知れて恥ずかしいが、自分にとっては発見があったので、つまらないことをくどくど書いてしまおうと思う。先日の演奏会5分前にギターの調弦を試みたら、うまくできなかった。日頃ひとりでギターを弾いているため、ぼくのギターは標準の調弦と…

映画 マルホランド・ドライブ

2001年。デヴィッド・リンチ監督。不安をあおるために存在する映画に対して、個人的興味は薄い。しかし、資本主義は不安をあおることによって回っている、という一面がある以上、どのようにして巧みに不安をあおるのか、を知ることには一定の意味がある…

Bar Mixology Pod

下北沢にミクソロジーのバーがもうすぐ完成する。新しい下北沢駅に移行する前夜にオープンする予定だそうだ。ミクソロジーとは、既存のレシピにとらわれず、季節の果物や野菜、ハーブ、スパイスなどを使い、料理的手法も用いて作るカクテル。星をテーマにし…

人口

ぼくらの世代が生まれた頃は、世界の人口は35億人くらいだった。それが、現在では70億人である。ぼくらが生きている間に2倍になったのだ。えらいことである。いや、えらいことではないかもしれない。豊か、といわれる日本で暮らしていて、生きることは…

演奏会

陽向の通う保育園でもっちゃんのパパに誘われ、二人で演奏会。子供たちはもっとざわざわしているもの、と思っていたら、シーンと集中して聴いてくれて、逆にあせる・・・。ともあれ、盛り上がってホッとした。子供たちはいいお客さんで、愉しもうというエネルギ…

2年

あの重苦しい出来事から2年が過ぎた。2年前のあの日から、はじまったことは世の中にたくさんあるだろう。そして、今はそれぞれが静かに芽を出し、葉をつけながら成長している時期だろう。テレビを観ないぼくには、2年前の情報はことさら目や耳に入ってこ…

七里ヶ浜

ビルの間から見る海。水平に広がる海をあえて垂直に切り取る。 ← グリッドフレームのHPはこちらです

本業

例えば、ケーキ屋はおいしいケーキをつくることが本業なのだが、ケーキの価格が下がりすぎて、売れたとしてもまったく利益が出ないと聞く。だから、焼き菓子の贈答品で利益を賄う。つまり、本業だけでは暮らしていけないのだ。同様に本業では暮らしていけな…

可能性と安全性

ぼくの考えでは、まず「可能」「不可能」という区別があって、「可能」の中に「危険」「安全」という区別があると思う。例えば、階段は、いろんなアクセスを「不可能」にするから、まず斜路にして「可能」にしてあげて、その後、「危険」をできるだけ「安全」へ近づけていく…

寒さ

寒さは人にいろいろなことを強いるが、暑さは強いることをしない。なぜなら、寒さの中で人は生きられないが、暑さは一般には快・不快の問題に過ぎないからである。気候という外的な要素に強いられることを、ぼくは嫌いではない。そんなわけで、だんだん暖か…

斜路と階段

家から会社へ歩く道の途中に、橋があって、その両側に歩道がある。橋の手前と奥には高低差があって、一つは斜路、一つは階段になっている。ぼくはいつも斜路の方を選んで通る。ぼくの目から見ると、明らかに斜路を通る人の方が多いように思う。斜路の方が、…

関東平野

長野新幹線で群馬県を走っていると、関東平野を感じる。それは、住んでいる東京へずっと続いていると知っていても、東京では平野を感じない。群馬では遠くに山が連なっている。山があるからこそ、平野を感じるのだ。住んでいる町からは山が見えないことを、…

水の中

ハンドバッグの留め金が 外れて化粧が散らばる波がそれを 海の底へ引き込む(井上陽水 「ジェラシー」)何かに納まっていたものが、バラバラになる。そして、視界からずっと遠くへ消えていく。美しい歌詞だ。陽向と風呂で遊びながら、網の中へ納まっていたフ…

東京で店舗をつくる仕事をするうえで面白いところは、街によって商売の基盤が全く違うということだ。同じ飲食店でも、青山と六本木では全く違う。街と心の通じ合う部分が違う、とでも言えばよいだろうか。ぼくという人間が、どの街でも通用するだけの幅を持…

未来

これからお店を出すクライアントにお会いするとき、この人は未来をつくろうとしている人だ、と感じる。まだ何もない現地に立つと、まだ見ぬたくさんの顔が想像される。この空間を交差するたくさんの人影。そして、発せられるたくさんの声を聴く。その瞬間、…