gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

005の2世誕生

1月26日、スタッフ005に2世(男の子)が誕生した。名前を「創(そう)」と付けたという。絵本をつくる奥さんとともに、創ることに人生を賭けている005夫妻の気持ちがこもっている。グリッドフレームにとって、最高にうれしい出来事だ。周囲に「つ…

へんな看板

「コリに貼るのだ。」って・・・。背景の青い空の平和な感じも含めて、バカボンのパパの顔が浮かぶ。

映画 helpless

映画は、北九州の空撮から始まる。緑に覆われた大地は、決して牧歌的ではない。その土地特有の鬱屈したようなエネルギーが渦巻いている。ここで、今この映画を観るべきか、観ないべきか、少し迷う。helplessな空気がじんわりと体の中に浸透するような体験を…

東京タワー

東京タワーの周囲にホテルを計画してみたことがある。一応仕事だったのだが、なんとも実現の匂いのしない仕事だった。ならば、逆にもっと打ちこめば、何物かになったかもしれないが、「こんなものでは誰も幸せになれない」と思いつつ、単にプレゼン資料をつ…

柔道を始めた理由

小学2年生になるとき、父の転勤で隣の県へ転校した。都会から田舎へ移ると、人の種類もちょっと変わってくる。むろん、どちらがいいというわけではない。その後も転校を繰り返したおかげで、子供の頃にいろんな人間を見ることができたことは結果的によかった…

大型高級車

まだ20代の頃、ニューヨークからバッファローまでの800キロの道のりをレンタカーで走ることになったことがある。中型のレンタカーを借りるつもりだったが、あいにく大型車しか余っていなくて、それに乗ることになった。ビュイックという大型の高級車だ…

胸と腹

不安が自分という風船の中で気体のようにいっぱいに広がるとき、人は「胸がつぶれる」とか、「胸がつかえる」とかの表現をする。実際に、そんなときは胸で息をする感じで、酸素が足りない金魚のようにアップアップしている。いつでも腹で息をするとよい、と…

絶対零度

「温度は、物質の熱振動をもとにして規定されているので、下限が存在する。それは、熱振動(原子の振動)が小さくなり、エネルギーが最低になった状態である。この時に決まる下限温度が絶対零度である。」(wikipedia)全てのものが死に至るであろう絶対零度…

映画 ビューティフル・マインド

天才数学者が幻覚を見る病に苦しみ、破滅の危機に陥りながらも、妻の愛情や友情によって、再生していく。アメリカという国は、秀でた才能の持ち主を決して見捨てないところがある。これはアメリカの国力を上げ、現在も保ち続けている一因だと思う。この映画…

霊能者

ずいぶん前の話だが、いわゆる霊感の強い人に出会ったことがある。その人は、自分に語りかけてくる目に見えない誰かの言葉を解釈し、私の未来を予言してくれたりした。私はその予言を信じるわけでも疑うわけでもなかった。しかし、それは自分の中に言葉とし…

ナンキンハゼの枝

会社へ歩く道の途中には、たくさんの木がある。この季節は、あらわになっている枝のかたちを見ながら歩くのが楽しい。ナンキンハゼの木のかたち。Uの字がたくさん踊っているように見える。なんだか楽しくなってくるようなかたち。

あるアーティストからのメール

その方は、ロダンの老婆の彫刻について次のように書いてきた。「僕は造る側の人として老いた人間を愛しむ感情からではなく、 この量感の確かさ、力強さに感動します。」その文章から、その方が「自分の感じるものの確かさだけを手がかりに動く人」であること…

赤ん坊の手

ケニア中央部で長距離バスに乗ると、席はすぐに満員になる。二人がけの椅子の窓側に座っていると、なんと5人連れの親子が全員この椅子に座ってきた。お母さんが私のとなりに座り、ググッと詰めさせられ、お父さんが空いた少しのスペースに座り、子供3人は…

夜と霧 6

強制収容所から解放されることをひたすら願い続けて、その願いをようやくかなえられた人びとは、みな幸せな人生を送ったのだろう、と考えていた。しかし、解放後も、心の平和を取り戻すには、大変な困難が待ち受けていたらしい。「とくに、未成熟な人間が、…

映画 クレイマー クレイマー

1979年、つまり30年以上前の社会問題を描いた映画である。離婚した夫婦が子供の養育権を裁判で争う、という内容は、当時は新鮮だったのだろう。アカデミー賞を受賞しているくらいの映画だが、社会問題はどうしても古くなることを免れない。おそらく、この作…

根拠のない自信

「根拠のない自信」はたたかれるが、たとえば、アインシュタインは偉大な仕事をするずっと前に、根拠のない自信を持たなかっただろうか。努力すれば正確に予測できることを検討もせずに「できます」と言うことを、「根拠のない自信」とは言わない。それは、…

夜と霧 5

「ラテン語の『フィニス(finis)』には、よく知られているように、ふたつの意味がある。終わり、そして、目的だ。(暫定的な)ありようがいつ終わるか見通しのつかない人間は、目的をもって生きることができない。ふつうのありようの人間のように、未来を見すえ…

夜と霧 4

「もういいかげん、生きることの意味を問うことをやめ、わたしたち自身が問いの前に立っていることを思い知るべきなのだ。生きることは日々、そして、時々刻々、問いかけてくる。」強制収容所の現実は、自分に何を期待しているのか。フランクルは、自分側か…

1月の銀杏並木

帰り道の銀杏並木を見上げながら歩く。天に向かって伸びているのは、幹だけではない。全ての枝が天を指している。その間を天を見上げて歩く。空は黒く、息は白い。

他人の時間

私は知らない間に誰かを殺してきただろう。あるいは、知らない間に誰かを生かしてきたこともあるかもしれない。ある人の時間をつぶすことによって、その人がその時間を使えば救われたかもしれないどこにあるかもわからない生命を死に追いやってしまったこと…

サンディエゴの夕陽

空はどうして場所によってこんなにも違って見えるのだろう。写真は、サンディエゴで撮った太平洋に沈む夕陽。こんなに真っ赤な空は見たことがなかった。ほっと一息つきたいときに、ぼーっと眺めるには最高の写真。

怠け者の憂鬱

ほとんど全ての人が「動かねばならないと分かっているのに、動きがとれない」という悩みにさいなまれた経験があるだろう。「努力の天才」と呼ばれるような人は、その悩みを経験したことがないように映るが、そう映るのと本人の思いは別だろう。なぜ動けない…

同情について

映画「シャイン」の中で、主人公が精神の病になって、施設で暮らしていると、かつて彼のピアノを聴いてファンだった中年の女性が、彼の境遇に同情して、自分の家に引き取るシーンがある。しかし、家を散らかし、水を出しっぱなしにするような彼にまもなく愛…

映画 シャイン

わが子のピアノの才能を育て、溺愛するがゆえに、開花するためのチャンスを潰してしまう父親。主人公は、その父親を振り切って、ロンドンへ留学し、父親との共通の夢である「ラフマニノフピアノ協奏曲第3番」の演奏を成功させる。しかし、それでも、父親の赦…

干し柿

干し柿の生産農家に自動皮むき器が重宝されている、という記事がアサヒ・ドットコムに載っていた。干し柿自体をなかなか目にすることがないのに、そのような機械の需要があることに驚いた。子供の頃、九州の田舎では、干し柿をつるしている家が普通だった。…

左右の関係 2

左利きを不便に思うことはめったにないが、毎年この時期だけは例外だ。年賀状を書くときである。年賀状の宛名や文章を、横書きで書き始めると、インクが乾かないうちに手で触れてしまって、紙面を汚してしまうのだ。 汚さないためには、インクを乾かしながら…

夜と霧 3

「人間の苦悩は気体の塊のようなもの、ある空間に注入された一定量の気体のようなものだ。空間の大きさにかかわらず、気体は均一にいきわたる。それと同じように、苦悩は大きくても小さくても人間の魂に、人間の意識にいきわたる。人間の苦悩の『大きさ』は…

映画 キッズ・リターン

昨年の忘年会でスタッフ007の「自転車に乗るときの、飛んでいく風景が好き」というセリフを聞いて、北野武の「キッズ・リターン」が頭に浮かんだ。自転車のシーンがとても印象的な映画だ。自転車に二人乗りをする主人公たちも、007のように飛んでいく…

世界一の「山の神」を見たい

正月は、ぼーっと、なのか、じぃーっと、なのか、テレビで駅伝を眺め続ける。彼らが走っていることを思うと、ソファに座ってくつろいでいることも申し訳なくなり、身を乗り出して、黙り込んで真剣に観ている。そのうち、呼吸も複式呼吸になってくる。(これ…

左右の関係

北野武監督の映画は、カメラを引いて舞台のように撮り、登場人物は水平方向へ移動することが印象的である。そして、舞台の下手(左側)と上手(右側)を確実に意識して撮っている。おそらく、それは知識ではない。左右が逆転すると、うすら寒い感じがしてし…