gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

飽きる、という才能

海外で好きな服を買い付けては、日本で売る人。そんな仕事には天賦の才が必要とされるのかもしれない。ぼくがその人の中に見つけたのは、飽きる、という才能だ。空間をつくったら、半年も経たないくらいで、すぐ改装する。相当な飽き性でなければ、そこまで…

スマホ

スマホとは無縁でここまでやってきた。別に嫌いなわけではないが、他人のスマホを見ながら歩く姿や、ちまちまと操作する姿を見て、できればあんなふうにはなりたくないな、と思っていた。ひとことでいえば、かっこわるいのだ。内を向くな、外を向け、と。歩…

映画 まぼろし

2000年。フランス。中年夫婦が南フランスへ休暇旅行中、浜辺で最愛の夫が消える。自殺か、事故か、家出か・・・。妻は家の中に夫のまぼろしをつくり出し、一緒の生活を続ける。夫を信じたい気持ちは、夫の裏切りへの(無自覚な)疑念と裏腹で、彼女は夫のまぼ…

支え

今日は20km走った。このくらいの距離なら余力を残すことができるけれど、フルマラソンは既に6回挑戦して一度も走り続けることができていない。いつも後半は走ったり歩いたりで、タイムも3時間50分を切れないでいる。次のフルマラソンは11月末の富…

はっぴ

秋祭りの季節だ。今日は陽向の保育園の秋祭り。はっぴを着て、ごきげんの陽向だ。ところで、はっぴは法被と書くらしいが、どうもお寺くさいイメージで祭りには合わない。もうひとつ、半被というのもあるらしい。こちらの方がベターだが、それでも祭りの勢い…

動く人

自分の未来を切り拓くことへの想いの強さは、行動に表れる。そのために、人を呼ぶか?自分が動いて人に会いに行くか?そこで人を呼ぼうとする人は、想いが弱いのだ。動く人になろう。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← 五感に働きか…

サーフィン

大きな波をつかまえて、波の上を滑る。そのときの気持ちを想像すると、興味がないといえばウソになる。自然と一体化する感覚が魅力だとも聴く。でもぼくはそれを観る人に徹して、美しい波のかたちを街中のひとつの空間に生かすことに集中する。 ← 創造性の連…

教える

陽向に「あいうえお」や数字を教え始めた。彼自身のほのかな興味が芽生えてきたからだ。だが、教えるという行為がいかに難しいことか、を思い知る。まずは、集中力だ。教えられる側の「学びたい」と思う力の強さが前提となる。それがないときの教える作業は…

fragra

御徒町のダイニングバー、fragra(フレグラ)を引き渡した。名前の通り、「匂い」がコンセプトの源泉で、匂いを徹底的に追究された料理やお酒を愉しめるお店になる。生物は進化の過程でまず、嗅覚と味覚を発達させた。人間は二足歩行になったときから大きく視…

動物園の植物

上野動物園には、陽向が生まれて以来、もう20回くらい出かけたかもしれない。そんなわけで、最近はかなり細かいところまで目が行くようになった。今回は、「動物園と呼ばれるが、実は、植物もすごい」というところが見えてきた。伝統のある施設は、なかな…

torchlight

たいまつを持った集団が行進をするのを傍から見るのは、なんだか恐ろしい。火には人を集め、気持ちを一つにする力があるのだろう。オリンピックなどで聖火リレーが行われるのも、そこに目的があると思われる。そんな火の求心力は、「小さな違いなんてどうで…

遠足

保育園の遠足の前夜に38度の熱を出した陽向は、遠足へ行くために当日の朝には、気合いで平熱まで引き下げてしまった。そして、十分愉しんだ後のお昼頃になって熱が再発。母親が遠足先まで迎えに行くことになってしまった。遠足という行事の持つ力は、ぼく…

コンクリート/木/鉄

この素材の組み合わせで空間をつくることは、直球をズバンと投げ込むような感じで、気持ちがよい。これら以外の材料は、多少変化球を感じさせる。コンクリート/木/鉄でつくられるひとつの空間の中で、個人的に同じかたちをリピートして使用したい素材は鉄だ…

Something from Somebody

アンティークショップsfs antiqueを引き渡した。sfsとは、something from somebodyの略だ。「誰かから来た何か」・・・アンティークをそう捉えた瞬間に、ひとつひとつのものに刻まれた歴史がイメージとして押し寄せてくる。その中には、さまざまな家族の風景が…

体温

空間から体温を感じるか、感じないか?ぼくがそれを感じるのは、「壊れゆくもの」からだ。だから、きれいにつくられて時間が止まってしまったように感じられるものからは、それを感じない。そう、時間が流れていることを実感するような空間には、それがある…

印刷物

本が好きだ、という20代のクライアントにお会いした。本という存在が好きで、印刷された紙の匂いが好きだ、と。「小さい頃は、チラシを食べていたそうです」「!」本に囲まれた環境が好きで、図書館へ行くと目に入ったものをとって、パラパラするのが好き…

Brocken 6

長野県大町で展示されている、友人のアーティスト千田泰広さんの「Brocken 6」を見に伺った。設置されている場所、わっぱらんどは水と緑が調和した気持ちのよい場所だ。サンダルに履き替えて、作品の中に入る。室内を歩き回る。自分の近くの光が明るく瞬く。…

品揃え

歩いていて、のどの渇きを感じた。コンビニの横を通るので、何を買おうか、と考えた。いろんな種類が浮かんだが、どれも今自分が欲しているものに合致しない。だから、ワクワクしない。なんとなく不満を感じる。これが結構、現代人の不満一般を表しているの…

映画 イン・ディス・ワールド

2002年。イギリス。パキスタンのペシャワールあるアフガニスタンからの難民キャンプ。そこから出て、ロンドンをめざす若者二人。実際のアフガニスタン難民二人を主役に立ててつくられたこの映画は、ドキュメンタリーのようにリアルだ。この世界の中に国…

蠢く

うごめく、おごめく、むくめく、と読む。どれも、むずむずするような響きだ。漢字からは、春になり大勢の虫たちがうようよ湧いてくる図が連想され、それは子供の頃のぼくであれば最も苦手とするところのものだったはずだ。言ってしまえば、死体に群がるウジ…

passion

passionとは、キリストの「受難」と、一見それとは無関係に思われる「情熱」という二つの意味を表すという。語源的には、「受難」の意味に「情熱」という意味が付加されるまでずいぶん長い年月を要したらしく、二つの意味の関係性もぼくが読んだ限りでは示され…

1994年頃、ニューヨーク州バッファローのベイエリアにある工場跡の壁。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← 五感に働きかける店舗内装デザイン:マテリアルス← 未来の町並みをつくるファサードデザイン:GFファサード&サイン

デング熱

デング熱のことはネットで知った。テレビではどのくらい騒がれているのか分からない。どうもネットで書かれていることは、どこか他人事に思えてしまうところがある。結果、代々木公園から1kmの距離で生活している身なのに、特別何も対策をとっていない。…

宇宙

何かを世界中から探し求める、という文章をイメージ化したとき、ジャングルや砂漠を背景とした探検家の図が頭に描かれるだろう。では、何かを宇宙から探し求める、という文章をイメージ化するとどうだろう。ぼくらにとって親しいものである自然のイメージは…

抽出

抽出(ちゅうしゅつ、extraction)とは、化学的分離操作法のひとつで、液体または固体の原料を溶剤と接触させ、原料中に含まれている溶剤に可溶な成分を不溶または難溶性の成分から選択的に分離する操作をさす。(wikipedia)固体、液体、気体をいったりきたり…

お疲れさん会

夏の大きなプロジェクトをつくり終えて、お疲れさん会が開かれた。それぞれの日頃見られない一面が顔を出すのが、酒の効用であることをあらためて思った。ぼく自身は残念ながらさほど変わらない。飲みすぎると眠くなってしまうだけだ。だから、一方的に愉し…

ミヤマクワガタ

飼っていたミヤマクワガタが死んだ。朝、仰向けに寝ているのを見て、うつぶせにひっくり返したら、すぐにまた仰向けに戻った。角と前脚は動くが、後ろ脚がほとんど動いていない。何度もうつぶせにするが、踏ん張れる脚がない。夕方、帰ってきて真っ先に虫か…

奥行き

利休が極小空間の茶室に求めたものは、ひとことで言えば奥行きだと思う。狭ければ狭いほど壁の存在は近くなり、内部に閉じ込められることによって、むしろ無限の外部が出現し、それとつながることができる。つまり、壁に無限の奥行きを感じさせることが精神…

木蔭

木蔭の中の光はきれいな円を描く。そんなことを確認していると、一瞬暑さを忘れられる。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← 五感に働きかける店舗内装デザイン:マテリアルス← 未来の町並みをつくるファサードデザイン:GFファサード…

もう2週間くらい前の話だ。表参道で地下鉄を降りて地上に出て歩き始めたとき、ふと水たまりに何かが映った気がして、数歩引き返した。改めて同じ角度から見ると、水たまりに虹が映りこんでいた。顔を上げて、空に虹を探した。東京の街中で虹を見つけるのは…