gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

父との会話

人との関係は、その人が亡くなってからむしろ深まる場合があるかもしれない。私にとっては、父との関係がそうだ。父が急死してから、もう1年半以上が過ぎているが、私の中で父の存在感は生前よりも大きくなっている気がする。父に語りかける。答えを求めて…

荒野

堤防の上に立つと、一面の荒野と水の風景。川とも海ともつかない、そして、土地はまだ固まりきらない葦の原。すべてが生まれる場所。イギリス東部のFens(フェンズ)と呼ばれる場所を舞台に描いた「waterland」という映画で、私の記憶に刻まれた風景は、かつて…

人混み

東京は人の集まる場所だが、東京の真ん中に住むようになってからは、満員電車に乗ることもないし、かえって人混みを経験することがなくなった気がする。今日は、ビッグサイトの展示会の初日。あまりの人の多さに、頭がくらくらする。年々、人混みが苦手にな…

3m×3mがあったら・・・

グリッドフレームは、機能とデザインの両立した「世界に一つだけの空間」をつくります。例えば、セルフサービスのカフェに天井の高さが4.5mを超える部分があるとします。もしそこに3m×3mの平面があれば、グリッドフレームならばこんな空間をつくれま…

展示会準備

明後日開催の展示会準備を進めている。写真は005のスケルトンモデル。 ← グリッドフレームのHPはこちらです

社会が私たちに求めること

私たちは自分たちを「空間アーティスト集団」とうたっているのだから、クライアントは当然アーティスティックな仕事を期待してくださるだろう。そのうえで、私たちの最低限、果たさなければならない義務は、お店の集客の力になることだ。だが、その向こう側…

インターフード・ショー

来る8月29日(水)〜31日(金)の3日間、東京ビッグサイトにて開催されるインターフード・ショーにグリッドフレームが出展します。これは、飲食店向けの総合的な展示会で、厨房や食材などの展示が多い中、どちらかといえば、浮いてしまう存在になると思い…

花とステンレス

ステンレスの額に、垂直に植物を植える。そして、切花を挿す。デスクの上に飾るのもよいだろう。こうやって、重ねるのもよいだろう。植物とより親しくなるための方法の提案。 ← グリッドフレームのHPはこちらです

ゆっくりじっくり

ゆっくりじっくりやれば、成果を上げることができる人たちがいる。だが、残念ながら、この世には今のところ、そのような人たちにチャンスを与える場がとても少ない。資本主義はスピードを必要とする。これもなぜなのか、よくわからない。競争社会だから、と…

トポロジー

位相幾何学(トポロジー)は、森敦の『意味の変容』で言及されていたため、理解したいという気持ちがあった。入門編から少しずつ読み始めたところだ。今のところ、数式もほとんど出てこない。3次元的な図がたくさん出てくるが、実は「4次元空間の中では傷な…

再現

見たものを頭の中で再現してみる、という試みに以前から興味がある。似顔絵がうまい人などは、再現性が高いのだと思う。そのうえで、どこが特徴的なのか、を選び出す能力も高いのだろう。私も似顔絵は得意な方だと思っているが、人の顔を覚えるのは極端に苦…

culture & journey amco

馬喰町に、日本各地の伝統的な職人文化を紹介するギャラリーamcoが誕生する。オーナーは、ずっと編集の仕事をされてきた会社である。今後は職人さんの取材をしながら、作品をギャラリーで紹介すると同時に、本を出版していくことを、ご自分発信のライフワー…

カフェ

以前週末に妻とよく通った千葉のカフェへ3年ぶりに訪れた。植物が溢れる庭のテーブルは特等席でお茶を飲んでいると、飼い猫が膝の上にのぼってくる。以前のままだ。風を感じる。光を感じる。女性オーナーとはほとんど会話を交わしたことがないが、カフェ全…

映画 ボルベール<帰郷>

2006年。スペイン。サスペンス映画はあまり好みではない。だから、殺された夫を冷凍庫に入れて営業したレストランが繁盛したとしても、観る者すらその事実を忘れるくらい、誰も疑わないことは映画として不思議だけれど、私にはむしろ好ましい。サスペン…

DVD ポアンカレ予想 100年の格闘

「たかが野球、されど野球」という池田高校・蔦監督の言葉がある。よい言葉だと思う。たぶん「野球」の部分はすべての道に言い換えが可能だろう。すべての道は、俗的であり、同時に、崇高である。そのように思わない人は、ある意味で病的とみなされるだろう…

気がつくと、もうそこにいる

柔道の試合の前に、次の相手とどのように闘おうか、と考える。だが、準備ができたかどうか分からないうちに、いつしか試合は始まっている。「あれ、もう試合は始まっている」と組み合いながら思う。だから、作戦通りに闘うことなんて、一回もなかったかもし…

ひらがなの空間

「ひらがなの空間」とでも呼ぶべき空間について考えている。日本らしい、やさしい、やわらかい、女性的な、そして凛としているような空間だ。そこにいると、ひらがながイメージされるような空間。ただ曲線を持ってきても、そのような空間にはならない。とも…

かぶとむし

夏休みは家族で熊本の祖父母の家へ行った。そこからカブトムシやクワガタムシを捕りに行くのが楽しみだった。別に都会に暮らしていたわけではないが、クヌギ林がなかったのか、カブトムシを捕りに行くという遊びはなかった。熊本の実家周辺には、たぶんクヌ…

休み

休みについては、その人のバイオリズム次第で必要な周期が違うだろう。毎日のサイクルの中でストレスを十分解消できる人もいるだろうし、週のサイクルの中で解消する人、年の連休のときに解消する人。もちろん日、週、年それぞれにはそれぞれの休みの効果が…

行き当たりばったり

「行き当たりばったりでつくってしまいました、というような店舗をつくってください」と言われた。これまでたくさん店舗を立ち上げてこられた方だ。たぶん、私と同じことを考えていらっしゃるのだ、と思う。が、行き当たりばったりにつくってください、という…

魅力

人物の魅力は、その言動の内容によるものではないかもしれない。その人物から意図しても消すことができない、強く漂う何かに、私たちは魅力を感じるのだと思う。そう、その方がずっと強い。それが一般にはネガティブと言われる類いのものでも構わない。いや…

映画 預言者

2010年。フランス。刑務所の中の権力者に、殺人を無理強いされた主人公は、殺した男の幽霊と友達になり、会話をするようになる。幽霊は預言者のように少し先の未来を言い当てる。やがて、主人公もその能力を得て、刑務所の危険に満ちた世界でサバイバル…

校歌

私は父の転勤によって、3つの小学校、1つの中学校、2つの高校に通った。そして、そのそれぞれの校歌を憶えている。それぞれが故郷礼賛的な歌である。その土地のごく小さな山や川が、まるで聳え立つ高山や大河のごとく歌われていて、素敵だ。そして、素直…

太陽

我が家のベランダは北向きで、目の前が小高い丘の斜面になっている。だから、その斜面に生きる植物たちは、南を向いて太陽を燦々と浴びている。ベランダの植物たちは、一斉に斜面の植物たちの方に首を向けて、うらやましそうに見つめているようにも見える。…

空蝉

空蝉(うつせみ)とは、文字通り「セミの抜け殻」を表すと同時に、「現世」という意味でも使われる。もう命はここから去ってしまったにもかかわらず、さまよい歩く世界がイメージされて、かなしい。アブラゼミの羽化の様子を偶然見かけたことがある。幼虫の体…

原爆記念日

年をとるということが、関心のなかったものごとを身近にする、ということがある。例えば、今日は広島の原爆記念日だった。小学生の頃は、1945年は果てしなく遠い昔に思えた。その頃の30年前なんて、想像もつかなかった。しかし、現在の年齢からは30…

オリンピック

テレビなしで暮らし始めて、オリンピック情報もネットニュースのみだ。気にならないわけではないが、テレビで観てもなんだか中途半端で、スポーツ観戦のスカッとした気持ちよさが得られないのであれば、これもよいかな、と思う。 東京オリンピックの直前に生…

眠り

親に眠りにつくことを期待されていることが分かっていて、眠ろうとするけれども眠れない陽向は、だんだんつらくなってきて落ち着きがなくなり、とうとう泣き始める。それで興奮してしまって、逆に延々と眠れない時間を過ごす。・・・分かる、分かる。つらいよな…

人間

例えば、法律は「悪いことはしてはならない」というネガティブの禁止の羅列である。「良いことをしろ」という法律はない。ポジティブは強制できない。だが、人間を人間たらしめるのは、この強制されることのないポジティブな部分である。創造性はここに位置す…

大阪

講演のために大阪に来た。講演といっても、サロン形式で会話のようにお話を進めていける、ということだったので、本当は私がお話をしたいというよりは、そこへ集まった方々 のご意見を伺いたかった。私の興味は私以外の方が「未来にどのような展望を持ってい…