gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

映画 コントロール

ジョイ・ディヴィジョンという1970年代イギリスの伝説のバンドのボーカル、イアン・カーティスがバンドを始めて23歳で自殺するまでを描いた映画。そもそもロックとは、コントロールという言葉の反対語だろう。よって、このタイトルはこの映画にふさわ…

LED照明について

以前にも書いたが、LED照明については、その光の質が好きではない。だが、震災後の状況を見ると、今後、消費電力が白熱球の1/8であるLEDを積極的に使っていくより他に選択肢はないだろう。もちろん、白熱球のフィラメントが燃える姿の美しさをあきらめるわけ…

省エネ時代の到来に備えて

世の中はまだ自粛ムードの真っ只中だ。私たちはバブル期に社会に出た世代で、私たちより若い世代は、「いいときを知らない」世代だといわれる。バブルがいいときだったかどうかは別として過剰な時代だったことは間違いないと思う。あの過剰な感じは、それは…

Bar ROYS

中目黒のバー。闇に浮かび上がる中央のボトル棚が求心力を持つデザイン。

リセット

環境エネルギー政策研究所から発表された今後のエネルギー戦略に関するレポートがJMMで紹介されていた。そのレポートのあとがきは次の通りである。<2011 年3 月11 日は、日本にとって、明治維新、太平洋戦争敗戦に次ぐ、歴史的な「第3のリセット」の日…

震災ボランティア

仙台へボランティアに行ってきた知人からお話を聞くことができた。(阪神大震災のときもボランティアの経験がある人である。)彼の話で印象に残ったことは次の通りだ。●まず、マスコミが連日映し出す映像は、とても悲惨なものだったが、海岸沿いの地域を除い…

白い一日

小椋佳作詞、井上陽水作曲で、双方がそれぞれで歌っている。興味深いのは、小椋佳は 「ありふれた幸せに 落ち込めればいいのだけれど」 と歌っているのに対し、 井上陽水は 「ありふれた幸せに 持ち込めればいいのだけれど」 と歌っていることだ。小椋佳は受…

9年前のプロジェクト

中目黒へ打合せに出かけた帰りに、ゆっくりと町を歩いてみた。思いがけず、9年前につくらせていただいたお店の前を通り過ぎた。当時のお店は別の名前に変わっていたが、私たちがつくったものはそのまま存在した。当時のお店のオーナーから別の場所へ移られ…

ミネラルウォーター

乳児の水道水摂取基準を超える放射性物質が東京の浄水場で検出された、というニュースが流れた。帰りに陽向をベビーカーに乗せて、ミネラルウォーターを求めてコンビニや薬局を渡り歩いた。どこも買いだめの後で、手に入らない。あるコンビニで困った顔をし…

汚染地域

福島第一原発事故が収束に向かっているようだ。まだ、大事故の危険がなくなったわけではないだろうが、これで大震災自体がようやく終わりに向かい、ようやく復興に向けて本格的に動き出すことになるだろう。今回の原発事故で、妻の海外の友人たちから、「部…

自分に命令しないこと

人が成長して、ある程度空気が読めるようになると、自分の行動を律するようになる。今、自分はこうすべきだ、と考えて、そのように行動するようになる。人は、行動の結果を見て評価されるから、結果=人格とみなされることになるが、実際のところは、彼はそ…

陽向、エントロピー増大から縮小へ

ブロック遊びといえば、ブロック同志をくっつけていろんなかたちをつくっていくことをそう呼ぶが、現在の陽向は、もっぱら破壊することを遊びとしている。つまり、エントロピー(乱雑さ)を増大させるのが現在の彼の仕事である。彼が破壊している傍らで、父…

映画 潜水服は蝶の夢を見る

何のために映画は存在するのか?などと映画監督に訊ねてみても明確な答えは返ってこないだろう。だが、病気や事故や災害など、外的に不自由な環境を強制されて、その中でどのように生きるか、という問題に直面している人にとって、この映画はきっと光を示し…

陽向の憂鬱

家に帰ると、こんなふうにいつものんきに遊んでいる陽向だが、保育園では友達とおもちゃの奪い合いをしているとのこと。赤ん坊とはいえ、日々闘っているのである。そして、結果的におもちゃを奪われてしまうと、外国のホームドラマみたいに両手で顔を覆って“…

がれきにかたちをあたえる

がれきの映像を何日も続けて見ると、最初は呆然とした気持ちでいたのが、今はつくりたい気持ちに満ちている。大江健三郎はある講演で芸術を次のように定義している。「音楽にしても文学にしても、一般的にそういえるだろうと思うのですが、芸術をつくるとは…

報道について

おそらく東北・関東で生きる人々が現在最も気にしていることは、放射能漏れの量だろう。昨日のテレビのニュースでは、新宿で0.8マイクロシーベルトという数値が観測された、という報道がされていた。本日、人体への影響がどれくらいの数値を超えると出て…

放射能漏れ

とうとう福島原発から放射性物質が漏れた。2日前に繰り返された「念のための避難」という言葉が虚しい。政府の勧告に従って避難した人々は、今や危険地域で孤立しつつあるのだろうか。それはあまりにも惨いことである。20キロ〜30キロ圏内の屋内退避よ…

計画停電

結局、政府は計画停電をほんの一部しか実行しなかった。どこからか圧力がかかったのだろうか。正直な気持ち、政府には停電を断行してほしかった。このような強硬な措置は、私が生まれて以来初めてのことだ、と感じた。だが、10数年前に4年間暮らしたアメ…

地震 3

明日は地震以来、初めてのウィークデイで、どのような事態が待っているか、分からない。気を引き締めて、迎えたいと思う。東京の22区(荒川区以外)は、首都機能の維持のために輪番停電のリストから外されたらしい。私たちは恵まれた環境で生活している。こ…

地震 2

阪神大震災のときはアメリカにいた。アメリカで見る震災地の映像は、悲しいことに遠い国の出来事としか感じることができなかった。たくさんのボランティアが被災者を支えているのを知り、突き動かされるように働く人々を眩しいものを見る目で眺めていた。今…

地震

今日の地震は、中目黒のクライアントの事務所で打合せ中に起こった。最初は話に熱中していて、気にしていなかったが、10秒以上経って止むどころか、揺れが増幅してきたので、外に避難した。周囲の多くの方も外に避難していた。どこにスピーカーがあるのか…

パノプティコン

パノプティコンとは、功利主義を唱えた哲学者ベンサムが提案した、建築の世界では有名な、刑務所の構想である。フーコーが統制された社会システムの比喩として用いたことから、怖い建物のイメージが強い。看守が中央でブラインドの向こうにいて収容者を監視…

取り戻した時間

父がなくなってから明日で100日になる。葬儀では、本当に久しぶりにたくさんの親戚と顔を合わせて、いろんな話をした。私はグリッドフレームを立ち上げた30代が過酷だったために、気がつくと、それ以前の記憶を多く失っていて、人づきあいもほとんどな…

AKB48

ラジオ番組で興味深い話を聞いた。AKB48のひとりひとりの顔と名前を一致させることができる人は少ない。モーニング娘がひとりひとり服装が違ったのに対し、AKB48は全員が同じ制服を着ていることを指摘し、「現在の若者の上昇志向のスタイルは、ナ…

遠い場所

まだ訪れたことのない遠い場所に空間をつくる依頼を受けたとき、どのようにしてその場所のことを知ることができるだろうか。1.インターネットで地名を検索する。(ウィキペディア、地図や観光ガイド) 2.その土地が舞台になった小説を読む。 3.その土…

花粉症

今年も花粉症の時期がやってきた。わが家では、妻が格闘中である。子供のころには、花粉症という名前はほとんど聞かなかったと思う。花粉は昔から飛んでいただろうに、なぜだろう?あるHPによると、日本で最初に確認された花粉症は、戦後1961年にアメリカ…

映画 オールドボーイ

2003年、韓国。饒舌な酔っ払いのおじさんが、突然、拉致されて15年間も監禁生活を送るはめになる。そして、部屋に置かれているテレビで、自分が妻を殺害して、行方をくらましている、というニュースを見る。だれが、なぜ、自分をはめたのか。15年後…

海野次郎さんの展示空間をつくる 2

以下は、八重洲ブックセンター8F展示会場で、6月27日〜7月3日に開催される「海野次郎『水墨思想』東京展」の展示空間制作計画案です。「巨大な本の森の中をかき分けて進んだ中に、ポッカリと開いた空間」 (これは、海野さんが提示された「結界」という…

映画 きみに読む物語

レイチェル・マクアダムスが演じるアリーがすばらしい。快活だが、短気で、気性の激しいアリーに対して、強いリアリティを感じるのは、私の近くに似ているタイプがいるからだろうか?とてもシンプルな物語で、私がある意味で苦手とする「よくつくられた」映…

定額小為替

戸籍謄本を郵送で取り寄せる機会があった。発行手数料の支払いは、定額小為替のみで可能と書いてある。定額小為替?450円を払うのに、郵便局へ行かねばならないらしい。・・・着いたのは、16時を少し回っていた。おっと、窓口は9時から16時までらし…