ぼくらの世代が生まれた頃は、世界の人口は35億人くらいだった。それが、現在では70億人である。ぼくらが生きている間に2倍になったのだ。
えらいことである。いや、えらいことではないかもしれない。
豊か、といわれる日本で暮らしていて、生きることはこんなに大変なのに、貧しい、といわれる国に生まれた人たちが、楽に生きていけるはずがない、という気がする。
しかし、発展途上国といわれる国々を旅して、ほとんどどの国にも笑顔があった。仕事がない人たちも笑っていた。
不幸な人たちが増えるのでなければ、人口増加は悪くない。
現在、人口が急増しているのはアフリカ・中東らしい。人口増加のスピードは落ちているが、これからも増えて、2050年には、91億人になる見込みだそうだ。
生きることを賛美しながら、人口増加をただ憂うのは、なにかがおかしい。