gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

映画 マルホランド・ドライブ

2001年。デヴィッド・リンチ監督。

不安をあおるために存在する映画に対して、個人的興味は薄い。

しかし、資本主義は不安をあおることによって回っている、という一面がある以上、どのようにして巧みに不安をあおるのか、を知ることには一定の意味があるだろう。

それを研究するにはよい映画なのかもしれない。

不安にさせるストーリー展開。謎・謎・謎の連続。そして、謎のまま終わる。もしくは、陳腐な解答。なにか、重大な意味があることを期待させることに全エネルギーを注いでいる。

不安にさせる音楽。これはたぶん簡単。重低音。不協和音。ノイズ。・・・

不安にさせるキャラクター。例えば、観光客の老夫婦。無邪気の典型。もし、このような人たちが悪意を持っていたら・・・、と仮定するとだれよりも怖い。昔、「The Child」みたいなタイトルの映画があって、そのときは無邪気な子供たちが大人を襲う内容だった。これと同じ。

どうもネガティブに書いてしまってよくないが、映画は娯楽だ、と考えれば、このような作品こそよい映画なのだろう。レビューを見ても、評価が高い。

資本主義社会に生きている以上、とても巧みに不安をあおる映画がヒットしないわけがない。

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