2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧
2012年。満島ひかり。 満島ひかりの存在感は大きい。「映画=満島ひかり」になるが、残念ながら映画全体のクオリティには恵まれていない。 今回も、彼女の美しさは十分に引き出しているし、それを見るだけでも見る価値はあるかもしれない。
「挫折感でいっぱいです」 そう言わしめたぼくに落ち込んでいる。 それぞれの人間の能力が、噛み合うことで仕事はうまく進んでいく。 だが、ある機械のかたちができてくると、それに合致する歯車を求め始める。 人が変わるたびに、機械のかたちも変わってい…
11月1日の選挙の結果次第で大阪市がなくなる可能性がある。 今のところ、五分五分らしい。 安冨歩氏は、菅首相が維新を取り込んで連立する契機になることを最も危惧している。 今後、菅首相が大権力を掌握して、ファシズムへ走り始める、と。 だから、大阪市…
どうやら資本家という人たちは、時間にとても厳しいのが一般的のようだ。 お金集めをした相手に、タイムスケジュールを披露したら、一日たりともその期限を越えられない、という話になる。 その期日に何の意味があるか、よりも、もう約束してしまったから、…
日本学術会議の任命拒否問題について、野党の会議に森達也氏が呼ばれて、語った内容から。 馴致(じゅんち)とは馴れさせること。「人間が動植物を飼育栽培し,繁殖させることをいう。家畜,家禽などはその結果である。」(コトバンク) 人間にもこの言葉は当て…
子供の頃は境界がなかった。 近道をするためには、他人の土地でも躊躇なく入っていった。 大人になるとは、見えない境界があることに気づくことだ。 5年生にもなると気づく子も多いはずだが、陽向には相変わらず境界が見えていない。 最近はそれを叱る気にな…
2017年。満島ひかり。 太平洋戦争末期、奄美群島・加計呂麻島(かけろま島)を舞台に、海軍中尉と国民学校教員女性の恋を描く。 「愛のむきだし」以来、陽向が大ファンになった満島ひかり。陽向のリクエストで見た映画。 島尾敏雄・ミホ夫妻の実話に基づ…
高校生の頃、九州で飼っていた雑種の犬、レオのことはずっと前に書いた。 https://gridframe.hatenadiary.jp/entry/20111013/ やわらかな空気を醸し出す、悪く言えばボーッとした犬だった。 スズメが地面に下りてくると、自分がエサを食べているのをやめて、…
今出会う人は、それぞれの生きてきた道を経て、さまざまな方向で世の中を見ているが、同じ方向で世の中を見ている人に出会う確率はどのくらいだろうか。 心が通じ合わない人もいるし、こちらに興味を持ってもらえないことさえある。そのような人に会うことに…
井上尚弥、朝倉未来、那須川天心など、圧倒的な強さを維持している格闘家がたくさんいる。 勝ったり負けたりするのが勝負の世界で、チャンピオンの地位を守り続けるには圧倒的なものを持っていない限りは無理だ。 特に、必要とするのは精神力だろう。 それを…
今、なにかのノウハウを欲しいと思ったら、YouTubeで調べるのが一番速いと思う。 この時代を生きているアドバンテージだ。 10年後はまた様変わりしているのだろう。 愉しみだ。
180万年前の遺跡に、介護を受けて生活をしていたはずの障碍のある人の骨が見つかったという。 大昔から、人類は障碍者を見捨てなかったことの証明である。 どうして介護したのか? 傍にあるその生命に健やかであってほしいと願うからだろう。 それはきっと、…
2009年。フランス、ドイツ、カナダ、ベルギー。なんとアメリカ資本は入っていない。「八日目」のジャコ・ヴァン・ドルマル監督。 ハリウッド的な壮大さがあるが、もう技術は世界に行き渡っているんだなあ。 選択一つで変わってしまった自分のさまざまな…
空間に流れる時間を提案するのは、名だたる建築家がやってきたことだと思う。 だが、それが現実をどう変えただろうか? 詩としての建築であれば、それが現実に対してどのような効果を与えたかを問われることは少ない。 しかし、今の時代、時間をどう捉えるか…
2007年。アメリカ。マイケル・ムーア監督。 医療保険制度。アメリカがカナダ・イギリス・フランス・キューバと比べて、どんなに酷いかを描く。 だが、困っているのは病気の人であって、健康な人は困っていない。弱者側からつくられた映画である。 健康な人が…
もう一度、強調したい。人は誰でも生きている限り、体一つになっても常に余りある永遠を手にしている。だから、さらなる永遠を手にするために大きな機械の歯車になることを強制される必要などない。 そのことを実感するには、それぞれの人が自分にとっての「…
リノベーションは解体から始まる。いいかえれば、固まったものが解かれて散っていく「ほどろ」から始まる。 2019年から住宅のリノベーションを始めた。KZ邸のリノベーションではカタログ建材でつくられた壁が取り払われて、下地のコンクリートや鉄筋があらわ…
なぜこんなことになってしまうのか。 ぼくら人間がこの世界に体一つで生まれてきたとき、皆すでに永遠性を内包している。人間一人ひとりが、他の動物から見ればほとんど神のごとく圧倒的に優れた能力の持ち主であり、その意味では個人差などわずかな誤差に過…
「人生とは、なにかを計画している時に起こってしまう"別の出来事"のことをいう。」 ある映画でこんな言葉があった。古代の時間とは、まさにこの「別の出来事」のときに流れるものだろう。だから、その時間の中には、嬉しいことも悲しいことも含めての「人生…
家の中で夜明けに目覚め、外へ出かけ、帰宅して、夜更けに眠る。 その一般の生活スタイルが、現代と古代とで著しく違うわけではないだろう。 だが、現代の生活が決められた時間の中での「生産性」を目標としているのに対し、古代の生活には別の価値観があっ…
古代の日本人はそのような時間の捉え方をしていなかったかもしれない。 夜明けのことを「夜のほどろ」と表す歌が万葉集にある。 「ほどろ」とは、解く(ほどく)、施す(ほどこす)、迸る(ほとばしる)であり、「ゆるみ、くずれ散るさま」を意味する。動か…
時間とは、地球のすみずみで常に一定の速さで刻まれているか? ぼくらは、時間という定規の、等間隔に刻まれた目盛りの一点に産み落とされたのか? ・・・・・
夜明けのことを「夜のほどろ」と表す歌が万葉集にある。 「ほどろ」とは、解く(ほどく)、施す(ほどこす)、迸る(ほとばしる)であり、「ゆるみ、くずれ散るさま」を意味する。動かない固い暗闇が朝陽に融けて崩れ散る動的な様子を表すのが「夜のほどろ」…
誕生日が近づくと金木犀の香りが漂い始めて、全く忘れていた誕生日の到来を知る、ということをくりかえしていたが、今年はその香りがしない。 なぜかと思ったら、マスクをしていたからだ、ということに気づいた。 マスクは周辺に漂う香りをほとんど消してし…
1991年に宅間國博さんの写真集「REBIRTH」に出会った。時間が経って、壁のペンキが剥がれ落ちた跡などをクローズアップした写真集だ。 ぼくにとって、あるいは、ぼくの人生にとって、とても大切な写真集だ。 先月、生まれて初めてのファンレターをメールで送…
父親が亡くなってから、10年が経とうとしている。1956年に大企業に入社して、高度経済成長、オイルショック、バブル、そして、その崩壊の激動期を会社員として駆け抜けた父は、退職後すぐ陶芸を始めた。陶芸にかける情熱の高さは遠くに住んでいるぼくにも伝…
「TOKYO STYLE」という写真集がある。1996年、アメリカの大学で建築を学んで帰ってきた直後、書店で吸い寄せられた本だ。 「TOKYO STYLE」(都築響一/京都書院) アパートなどの片付けられていない部屋の写真群は、まるで日本の大学時代に友達を訪ねたら、「ち…
「肉食動物ー草食動物ー植物」の食物連鎖は、個体数の関係で、肉食動物を頂点としたピラミッド型に描かれる。 このピラミッドの頂点にあるライオンを「百獣の王」と呼ぶように、暗黙の裡に、上位に在るものほど羨まれる存在とされ、下位に在るものほど蔑まれ…
ぼくは、スマホが行き渡るずっと前から、いつもカメラを持って、心を惹かれる何かに遭遇したら、パシャリとシャッターを押す生活を続けてきた人を複数知っている。 歩く。何かに出会い、心が動く。その瞬間に写真を撮る。現像する。写っているものを初めて出…
中学・高校の頃の思い出は輝いて見えない。 それは、これといった目標を明確に持てなかったからだ。 必死になって頑張れることがなくて、中途半端に過ごしてしまった。 もし、そんな状態の自分が続いていたら、ぼくは壊れていたかもしれない。 高3のときに…