gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

空間の質

その空間がいかに賞賛されようと、その空間で過ごす人の心が貧しいなら、その賞賛にどれほどの意味があるだろうか。 本当によい空間なら、人の心を豊かにする力を持つはずである。 この、さらりと読み流されてしまうような文句を、いかに切実な目標として空…

鋸南エアルポルト

「閉まっている店をひとつずつ開けていきたい」 鋸南町にいる佐谷恭さんの拠点、鋸南エアルポルトへはずっと伺いたいと思っていて、ようやくそれを今日実行できた。 SOTOCHIKUと冒頭の佐谷さんの目標が一体化するときが来ることを望んでいる。 冒頭の目標は…

脱皮

下北沢にある美容室リアルクローズの四元さんに今のお店をつくらせていただいてから13年になる。 四元さんは読書家で、ぼくがこれまで100回くらい読んだ森敦「意味の変容」などもお読みになっていて、ぼくの知人でその本について話ができる唯一の人だ。 「意…

ヒトラーの空間感覚

このところ、急に歴史を知りたいと思うようになった。 毎日のように、YouTubeなどで聴いたことをきっかけにWikipediaで調べたりしている。 例えば、今日ランニング中に聴いたのは、ヒトラーについて(石田勇治氏の講義)だ。 ヒトラーは劇場建築の建築家にな…

映画 ゲド戦記

2006年。宮崎吾朗監督。スタジオ・ジブリ。岡田准一。手嶌葵。 「ぼくの本当の名前は何なの?」 陽向は、この映画を観た後、開口一番こう訊いてきた。 映画の中では、「本当の名前を告げると、本来持っていた力が引き出されたり、他人の意のままに操られ…

散歩

散歩って、何の目的もなく歩き始めるから愉しいんだと思う。 それを他人に伝えるべきことって、特にないかもしれない。 でも、見たものが持つ「問い」の喚起力がある。 それを語り合って、それぞれの視点を好き放題に語ること。 それが愉しい。

走りながら撮る

SOTOCHIKU散歩は、東京の町をランニングに出て、SOTOCHIKU素地を見つけて撮ってこようと思う。 都合がよいのは、これなら自分の趣味のランニングも兼ねて、一人でできるということ。後で、動画を見ながらゆっくりと言葉を載せていけること。 基本、撮ったそ…

古賀稔彦

佐賀県鳥栖市の同じ柔道場に3歳下の彼がいたことは、ぼくの自慢だった。小学生の時に3歳も離れていれば、話もしないし、一緒に練習することもない。もちろん、彼はぼくのことを知るはずもない。 ぼくとしても、まだ小さな彼が試合のときにちょこんと座ってい…

価値を認められる理由

例えば、京都の古いモノは、すべからく価値を認められて保存されていく。 だが、何のいわれもない、歴史的・社会的価値を持たないと見なされる古いモノは、忌み嫌われて、棄てられる。 小学2年になる春に、福岡県太宰府から佐賀県鳥栖市へ引っ越したとき、あ…

3匹

一時は80匹近くいた熱帯魚は、2年かけてどんどん減ってきて、とうとう今では、プラティが3匹。しかも、すべてメスばかりで、今後は増えていくこともない。 ミズゴケの繁殖が過剰になっていたこの1年。1週間おきに、大規模な掃除が必要になっていたが、その度…

原点を通る理由

ABCD論の座標の原点は、通過点として重要な意味を持つ。 AからBへ、CからDへの移動は、原点から対称関係にある点への移動であるから、2点を直線で結べば、必ず原点を通る。 誕生、死の瞬間を意味することもあるだろう。

映画 アクト・オブ・キリング

2012年。ジョシュア・オッペンハイマー監督。 1965年、時のインドネシア大統領・スカルノが陸軍のスハルト少将のクーデターにより失脚、その後、右派勢力による「インドネシア共産党員狩り」と称した大虐殺が行われ、100万人以上が殺害されたといわれて…

暗がりから空の下へ

KZ邸では、「穴蔵に籠りたい」というオーナーのご希望があった。 今、YouTube動画としてそれをまとめているが、穴蔵から中庭へ出て光を浴びるカットが美しい。 空から分け隔てなく万人に光が降り注いでいることに気がつく瞬間は、少ない。

世界に置き去りにされるための政治

第二次安倍政権発足以来、日本は世界の中で弱体化していく方向へ拍車がかけられている。 NTTの総務省接待問題は、NTTの5G独占化の問題だと聞く。さすがに、最後は安倍首相の逮捕まで進んでほしい。 そのような権力構造が温存されると、明るい未来が描けなく…

YouTube配信開始

予定より2週間遅れたが、「SOTOCHIKUチャンネル」のYouTube配信を開始した。今日から、水・土の週2日配信を目指す。 以下は、動画にそえる説明文。 「ただ壊されて失われてゆくモノたちを寄付で守ろう」 SOTOCHIKUチャンネルのトシローです!みなさんは、コ…

一般性から単独性へ

一般性から普遍性へ移動することは難しい。 ABCD論でいえば、第3象限Aの人が隣の第4象限Dへ直接的に移動する例は考えにくい。 なぜか? 例えてみれば、左の象限は、風船の中。右の象限は、宇宙。AからDへの移動は、風船が破裂する場合だ。風船の中から、一気…

意味を取り去らなければ対応することができない

ABCD論を書きながら、森敦「意味の変容」を思い出している。 意味とは何か? 対応し、構造して、意味を生ずる。 だが、その意味を取り去らなければ、対応できない。 だから、意味は取り去らなければ、循環していかない。 意味を生むとは、閉じられた世界をつ…

特殊性から普遍性へ

第2象限Cの特殊性へ至るまでの過程は美しい。 だが、Cに留まる人は醜い。 Cへ到達したと同時に、Cの名誉や地位を、 そして、何よりできあがった構造物を捨てなければならない。 そのとき、第3象限Aへ降りることは屈辱でしかない。 支配者が被支配者になるこ…

死ぬまでにやりたいこと

あと何十年戦えるのか、いや、何年戦えるのか? 健康的には何ら問題はなく、体内年齢は実年齢マイナス15歳。このブログを書き始めた年よりも若い。 でも、そろそろ逆算を始めたとしてもおかしくはない。 ぼくが死ぬまでにやりたいことの焦点を次の3点に絞…

映画 終戦のエンペラー

2012年。アメリカ。 アメリカが日本降伏を描くとこんな映画になるのか、と思ったが、アメリカではほとんど観る人はいなかったそうだ。日本では、そこそこヒットしたそうだから、アメリカ映画と呼べるのかどうか、微妙かもしれない。 史実については、詳…

10年

東日本大震災から10年。 あの日は、最近書いているABCD論でいえば、多くの人が日頃生きている第2、第3象限からY軸を越えて第1、第4象限に入ってきた、ということが起こった日だろう。 つまり、あるコミュニティの中から、無限に広がる世界に入ってきた。 分…

SOTOCHIKU素地

古い建物の時間が記憶された部分を、SOTOCHIKU素地と呼ぶことにした。 建物のリノベーションが許される賃貸のときに、この素地を生かしてGFが造作を施す。 遺跡のような質感とモダンな質感がぶつかり合う。 日本にも、日本ならではのこんな空間ができれば、…

点滅

光が点いては消える。点いては消える。 そんなことが延々と繰り返される。 やるべきことは何か? 点滅の中で、没頭することだけが大事だ。

島流し

歴史の中で、島流しというのがある。 今日でいえば、左遷みたいな印象があるかもしれないが、ぼくは左遷はいやだが、島流しはむしろ愉しみかもしれない。 無人島やら、見知らぬ民族が住む島などは、最高だ。ぜひ、ぼくが悪いことをしたら、いや、悪いことを…

最近、陽向の言動に嘘が増えている。 やっていないことをやったと言ったり、約束したことを守らなかったり、種類はさまざまだ。 嘘の理由は、単にYouTubeが観たかったから、とか実にくだらない。 中学受験をしたいらしいが、勉強に熱が入らない。ぼくとして…

Dにいる人

第2象限のCにいる人は、「好きなことで生きたいと思っている」人でありながら、コミュニティの中の立場にがんじがらめにされている。元々、Cにいる人はがんばる人なのだから、心が疲れてしまうことだってあるだろう。 だから、第4象限Dにいる人の世俗から離…

Cにいる人

第2象限のCにいる人は、第1象限のBにいる人のように、「好きなことで生きていきたいと思っている」が、もっと現実的に、確実に成功したい、という気持ちが強い。だから、第1象限からY軸を越えて左側の象限に入って、閉じられたコミュニティの中に身を置く。 …

Bにいる人

第1象限のBにいる人は、第3象限のAにいる人とは反対に、「好きなことで生きていきたい」子供がそのまま大人になったような人である。だから、10代、20代で「世の中は甘い」と思ってしまった、ぼくのような人が多いかもしれない。(その後の世の中はどうやら…

Aにいる人

日本には、第3象限Aにいる人が際立って多いかもしれない。世界も概ねAの人が多いだろうが、日本は特にそうだ。 なぜなら、立場を優先する人が多いからだ。ある閉じた社会に身を置いて、その中での自分の立場によって自分の行動を決める。自分に向かい合うな…

ABCD論

002が発案したXY座標による人の4つの分類がある。 クライアント、設計者、大家、不動産業者、・・・元々、ぼくらの空間をつくる仕事に関わるステークホルダーを分類することによって、GFの中で仕事をどのように進めていくかを話し合うのに便利なツールと…