gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

インタビューの更新

HPの中の代表インタビュー動画が更新されました。http://www.gridframe.co.jp/vision.htm ← グリッドフレームのHPはこちらです ← ランキングに参加しています クリックありがとうございます

シルエット

"モード系"の空間デザインについて考えている。ウィキペディアでは、コレクション系の服装という意味の他に、次のような説明がある。「黒や白、モノトーンなどで決めた、ごてごてしないシンプルな服装のこと。アクセサリ等のアイテムよりも服自体のシルエッ…

運動会

陽向は1歳8か月になった。今日は、保育園の運動会。2か月前にようやくよちよち歩き始めた陽向への周囲の期待は、かけっこの競技で最後まで歩き通すこと。しかし、たくさんの人に囲まれることが初めての陽向は、かけっこ以前の問題で躓いた。というわけで…

映画 レスラー

プロレスを観るのは苦手だ。流血を伴うのはもっとダメだ。子供の頃は痛みを感じなかったし、観るのが好きですらあったが、年を重ねるごとに嫌いになった。ちょうどそれに合わせて、プロレス中継はゴールデンタイムから深夜放送へ変わり、最後にはテレビの画…

古い機械が一掃されるとき

5年前に社用車の購入を検討したとき、古いアメリカ車にしようか、と迷った。燃費は悪いが、グリッドフレームらしいと考えたからだ。結局、使い勝手を考えて一般的な車にしたが、そのころは古い車を比較検討する余地があった。だが、今年、車を買い換えたと…

遠くのものを近くに見る 2

http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20100606人は目の前にある、手の届く世界だけでは生きていけない。遠くにあるものに想いを馳せて、また、そのようなものがあることを信じて、誰もが生きているだろう。そして、その遠くにあるものを近くに見たい、と願う…

新月

月はほとんど見えなくなった。月齢カレンダーによると新月はあさっての27日だそうだ。太陰暦の月の始まりの日は新月の日である。月とともに生きる太陰暦と太陽とともに生きる太陽暦では、自ずと人々と自然との関わりが変わってくるだろう。太陽暦で生きて…

鉛直性

ケルン大聖堂の塔の接写である。これほどまでに天に向かう気持ちが強いのか、とその鉛直性に圧倒される。1248年から1880年まで実に600年以上かかって建てられた。その間の国家の盛衰、政治的背景、技術革新など様々な歴史がこの大建築に凝縮されているのだろ…

心のかたち

熱力学の第二法則によって、心のかたちは常に壊れゆく。生命は、新たに心のかたちをつくる。人の心のかたちは、安定してそこにあるように見えて、本当は、つねに死と再生を繰り返しつつ、そこにある。生命の活動に勢いがあれば心は育ってゆくし、生命が弱っ…

20年後の世界

今から20年前といえば、1991年。私が社会人になって2年目の年である。この間に世の中はずいぶん変わった。まだ、携帯もなかったし、パソコンもほとんど普及していなかった。世の中はまだバブルだった。ある意味、資本主義が生み出すマジックの頂点だ…

セールの戦略

妻に連れられて、あるブランドのセールに付き合うはめになった。私以外は、すべて女性。服のヤマをあさる女性たちの姿は野性的ですらある。雰囲気に圧倒される。レジは、現金払い専用がひとつ、カード払い専用がひとつ。現金払いはほとんどいないが、カード…

工事中の空間

クライアントへ引渡す状態の空間はもちろん好きだが、工事中の空間も楽しい。「軽鉄」といわれる下地の骨組みは、引き渡しのときには全て見えなくなってしまうが、工事用照明が当たると魅力的な影ができる。途中で止めてしまうのも悪くない場合もある。これ…

FILL UP

東京仕事百貨の中村さんに誘われて、西新宿の「FILL UP」というバーへ行ってきた。ガソリンスタンド跡地をバーに変えたものだ。FILL UPとは満タンの意味。周囲には、たくさんの食べもの屋さんがある。FILL UPで酒を注文して、何か食べたくなったら、周囲の店…

オリジナリティ

グリッドフレームの「創造性の連鎖」の問題点は、それぞれのつくり手のオリジナリティに対する認識のズレである。私は、オリジナリティとは証明されるべきものではないと思っている。自分にとって新しいものが、世の中にとって新しいものであるとは限らない…

しずかちゃんとドキンちゃん

子供の頃、テレビの中に出てくるヒロインの女の子は、まず例外なく清く正しく美しいキャラクターだった。ドラえもんに出てくるしずかちゃんなどはその典型だろう。たぶん。(実は、あまりテレビを観ていなかったから、わからない。)女の子とは、そんな存在…

新宿御苑にて

千駄ヶ谷に住んでいた頃は、毎週のように陽向を連れて訪れた新宿御苑。まだ歩けなかった陽向は、この芝生のはしっこに座って、走り回る子供たちの姿を眩しそうな目で眺めていたものだ。陽向が歩けるようになったら、ここへ連れてきたいとずっと思っていた。…

誰かについて語れるか

傍にいる誰かについて、私はどれくらい知っているだろう?その人について、どのくらい言葉にできるだろう?何を大切にしているか? どのように生きたいと思っているのか?何を成し遂げようとしているか? その障害となっているものがあるならば、それは何か…

James Blake/ A Case of You

http://www.youtube.com/watch?v=Ri6bd4G-Aig夜FMから流れるこの曲を聴いて、中年のスーツで身を固めた紳士が、背筋をまっすぐ伸ばしてピアノの弾き語りをする姿を思い浮かべた。あるいはひげ面かもしれない、とも思った。歌う人間の人生を感じた。早速you…

愛犬レオ

高校生の頃、家に犬がいた。白い雑種で、名前をレオといった。レオはさびしがり屋の気持ちの優しい犬で、すずめが舞い降りてくると餌を食べるのをやめ、すずめたちに譲った。犬小屋に寝そべって、すずめたちが餌をついばんでいる様子を目を細めて見ていた。…

失敗

HPのビデオインタビューの撮影があった。原稿をつくって本番に臨んだが、すらすらと言葉が出てこない。考えながらしゃべるならば問題ないが、決まった内容を決められた時間で話すのはほぼ不可能に近いことがわかった。久しぶりに感じた、能力の限界である…

ラジオ

ラジオから不意に好きな曲が流れてくるとうれしい。その曲のCDを持っていたとしても曲に聴き入ってしまう。同じ曲なのに心に訴える力が全く違う。それは、出会う、という感じがあるからだと思う。それが、人が何かとかけがえのない1対1の関係を結ぶ、という…

海ほたるの月

アクアラインの途中に浮かぶ海ほたるに夕陽を見に行った。湿度の高い日本の風景は、遠くにもやがかかることが多い。西側の海のあいまいな水平線辺りにぼんやりと赤みがさした雲が広がる様子を眺めた。そして、暗くなり始めてから、東側の海を見ると、満月が…

映画 愛の風景

1992年、スウェーデン映画。身悶えするような絶望的な孤独は、スウェーデン北部の寒村が舞台ではなおさら体の中に沁み入ってくる。その孤独に抵抗を試みても結局は負けて、信条を貫くこともできず、だからといって、妻は自分を一番に愛してくれるわけで…

プラグマティズム

アップルの創始者スティーブ・ジョブズの死を受けて、JMMで冷泉彰彦氏が、ジョブズ氏はアメリカのプラグマティズムの生き方を実践したと書いてあった。冷泉氏いわく、プラグマティズムとは「結果オーライの思想」であり、結果のためには手段を選ばない、…

The Five Points

19世紀後半、アメリカへの移民たちが抗争を繰り広げた、安宿や娼婦宿がひしめくニューヨークの混沌の町5ポインツ。ここからアメリカ繁栄の歴史は始まったということもできる。映画ギャング・オブ・ニューヨークでは、5ポインツを舞台に、アイルランド移…

木犀

私の周囲では話題にも上らないが、この季節の木犀の香りが告げる秋の到来は、春の桜に匹敵する。その小さな花は、華やかさにおいて桜に遠く及ばないが、近くを通り過ぎるだけで振り返ってしまう芳香は、これにかなう花はないだろう。すれ違う女性のさわやか…

バッキンガム宮殿前の白骨死体

英国王室マニアのアメリカ人男性が、バッキンガム宮殿前の公園で、「だれにもじゃまされず宮殿の絶景がのぞめる場所」でひっそりと息を引き取り、最近白骨死体として発見されたそうだ。なんとなく漠然と気持ちが重くなるような事件だ。この人は、将来に希望を…

北斎祭り

錦糸町の北斎通りで、先週土曜日に通りがかった北斎祭り。葛飾北斎は90歳で死ぬ間際に、「天があと5年の間、命保つことを私に許されたなら、必ずやまさに本物といえる画工になり得たであろう」と言ったといわれる。彼は、死にいたるまでよりよい描き手にな…

おくりもの

陽向が何かをつまんで、私に渡そうとしている。手のひらを差しだすと、つまんでいるものを上に載せる。でも、私の手のひらの上には何もない。空気が載せられたのだ。陽向は微笑んでいる。私も、その手のひらの上の空気をもう一方の手でつまんでみせる。そし…

粗い素材のある部屋

通常、外にあるような粗い素材、例えば、錆びた鉄や汚れたレンガなどが、適度な量で生活の場にあると、脳が活性化される。やさしい素材に囲まれると、ぬるま湯に浸かったような気持ちになって、前を向けない。本能に行きつくくらいに、過去の記憶が呼び起こ…