gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

写真の背景2

古い壁を前にして、寄り添いたくなるように、手を入れる

写真の背景

コンクリート壁に白が塗られていた時代を経て、さらにその後、石膏ボードが貼られていた空間を引き継ぐ。 用途は写真スタジオ。石膏ボードを剥いで、接着をそれから白い塗装をできるだけ剥いで、染料や塗装をのせていく。 歴史を生かし、新しい色を足してい…

態度の変更

森敦が「意味の変容」の中で、小説家がコップを書こうとすると、コップとそれ以外で全宇宙になるように向かい合わねばならない、と書いています 認識することには巾があって、情報にあふれるこの社会の中、できるだけ浅い認識でなんとか社会についていこう、…

パレットの絵具

油絵のパレットが描いている絵よりも魅力的に見える。 なんて経験は一度もない。 パレットをそんな目で見たことがなかったからだ。 だが、今は描いている絵には目を向けず、パレットだけを見ている。 パレットに勝てる絵を描ける人がいるとは信じられない。 …

猛暑

各地で40度を超える記録的暑さの中、エアコンもつけず仕事を進めている。 実は、この暑さは嫌いではない。 冷たい水をがぶがぶ飲む。 それだけで快適だ。 夜、涼しくなってから10キロほど走る。 体重はグンと下がって、20歳の頃の体重に並んだ。

読書遍歴

柄谷行人さんは、アメリカで建築を勉強し始めたときに、「隠喩としての建築」でしたか、このタイトルを見つけて日本から送ってもらって読み始めました。 最初の印象は、ずいぶん性格の悪そうな人だなあwと。頭の回転が本当に遅いことを自覚している自分は、…

かけがえのない自分

ぼくは動物でありたいという願望が強いのだと思います。 柄谷行人さんの著作では、「意味という病」「マクベス論」もすばらしいですが、「探求Ⅱ」に最も影響を受けました。 「単独性ー普遍性」の回路にありたい(かけがえのない自分でありたい)、と願い、そ…

「反社会的」著者への感想

「反社会的」とは、つまり‘自分’として在ることだと思いますが、先日久保からお伝えしたABCD分析とも明らかに関係しているように思います 横軸は 右が他人に任せる、左が任せない 縦軸は 上が個人に意識が行く、下が全体に意識が行く Aが第三象限、Bが第一象…

四面楚歌

「自分を抑えてハラスメントを受ける場に身を置くくらいなら、自分を出して四面楚歌になった方がいい。」 安富歩さんがこんなことを語っていた。 ぼくは、自分が進むべき道が見えた途端に、周りにはそっぽを向かれるようになった。 理不尽を感じていたが、「…

外部性との距離感

映画「パラサイト 半地下の家族」において、主人公の男が世話になった社長を咄嗟に刺し殺してしまうのは、社長が死んだホームレス然の男の放つ悪臭に顔をゆがめたからだ。 主人公が咄嗟に刺し殺してしまうほど、その行為に対する憎しみは爆発的だった。元々…

匂いについて

匂いは見えない。だから、来るとわかっていれば恐怖を感じ、そして、やってきたときの自分の反応を予想できない。したがって、匂いを嗅ぐ側は、自分をコントロールすることが絶望的に困難である。 それでいて、それを嗅いでも実害はない。匂いが自分にうつっ…

陽向の笑顔

陽向の体の調子は目を見張るほどよくなったが、ちょっと気になることもある。 陽向はいつもニコニコしている子供だった。 だが、最近はあまり笑わない。 聞くと「楽しい」というが、顔が笑っていない。 眉間にしわを寄せることが癖になってきたようだ。 家族…

赤坂・文教堂書店の閉店

昨日、赤坂で唯一残った書店が閉店した。 陽向が小さいころから、何度もこの本屋で陽向に読んでほしい本を時間をかけて選んだ。 本の森は、20代の頃は息苦しかった。こんなにたくさんの本があるのに、ほとんど読むことができていないし、これからも大した量…

五方よし

近江商人の心得で「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」が同時に成り立つことを「三方よし」という。 SOTOCHIKUは、ドナー・クライアント・NPO・グリッドフレーム・社会にとってよいため「五方よし」と言いたいが、元々「世間よし」であれば、全方向へよ…

陽向の回復力・突破力

昨年秋に機能性低血糖症と診断された陽向は、小学6年時代は社会生活が困難で移動教室にも参加できないくらいだったが、それから半年以上が経ち、東洋医学の小笠原先生とマリアクリニックの柏崎先生のお世話になり、ネットや本で変化していく状態をさらによく…

人が人であれるように

食べて、寝て、笑って、未来に希望を持って、・・・ 人が人であるには、これで十分ではないか これだけで人は持って生まれた能力を発揮できるようになる 人がこんな環境の中にいられるように お手伝いしたい

SOTOCHIKUリノベーション

SOTOCHIKU素材の寄付のご相談で、古い建物自体のご相談が増えてきた。 見せていただくと、素材としてはもちろんだが、建物として再利用したいところもたくさんある。 そのような場所は、むしろその空間に、他からのSOTOCHIKU素材も加えて、別の時間の記憶を…

PCの故障

昨年7月に買ったPCがなんと3度目のダウンで、工場送りになった。 過去の2度は、新しいSSDに取り換えられて返ってきたため、その度にソフトなどを入れ直すことになり、1週間くらいの中途半端な時間が生じた。 仕事としても大ダメージだ。 そろそろ1年の…

SOTOCHIKU建築

鋸南町の勝山で新たにSOTOCHIKUの寄付をご検討されている方が現れ、現地へ下見に伺った。 見事なSOTOCHIKUだった。それぞれの部屋で、空間が語りかけてくる。 そこに、生活があったことのすばらしさ。 SOTOCHIKUリノベーションでは、それを伝えていきたい。

藍の染料を白く塗装されたブロック壁に 葛飾北斎や安藤広重も使っていたという藍の染料を壁に垂らす。

じっと見つめる

陽向が体調を取り戻して、彼は世界を初めてのように見始めた。 きっと、だからに違いない。 彼は、ぼくの顔をじっと見つめるようになった。 しばらく経って、また彼の方を見ると、まだ見ている。 こんな感じで、外でも人をじっと見つめているようで、「何?…

助け合い

ぼくには頭の上がらない相手がたくさんいる。 人を助ける人になりたいと思いながら、誰かに一方的に助けられている。 今まで、ぼくは誰を助けることができたろうか? 恩返しをたくさんするのは、まだまだこれから。

二つの想定外

SOTOCHIKU(ソトチク)とは、外築。「外」は<想定外>、「築」は<構築>を表す。広く言えば、<想定外の構築>という意味のGRIDFRAMEの造語である。 SOTOCHIKU素材を含むたくさんのテクスチャーが集合した空間空間をつくるGRIDFRAMEとしては、想定外には二つ…

スケルトン

スケルトンとは、張られた床・壁・天井を剥がした状態をいう。 剥がすまでは、スケルトンがどのような状態になるかはわからない。 ぼくらGRIDFRAMEは、スケルトン状態の床・壁・天井を生かす方向で考えるから、いつもワクワクしながら解体を待つ。 そして、…

衰弱

日本人の大多数がこの30年間で衰弱してしまって、未来を切り拓くエネルギーを失ってしまっている。 身近でもそれを感じることがあって、その人たちについては、ぼくが何とかしなければならない、という気持ちが強まっている。 安倍元首相はこの10年、日…

SOTOCHIKU.com

現在進行形のソトチクを知らせるHPとして、SOTOCHIKU.comをつくり直した。 共感する人の輪を広げていく。ありふれた言葉だけれど、これまでトライしたことがなかった。 つまり、初めてこちらから共感する相手を探すことから始める。 ダメでもともと。ファン…

創造的であることを手放さない

全世界の人々が、一日の中で自分の五感を総動員して精一杯の創造性を発揮する瞬間を持つようになったら、世界は今よりも何億倍もよい世界になるだろう。 高い地位を得た人間たちは、一般にそうなってしまうと自分の地位が揺らぐからなのか、創造性を発揮でき…

手描きの線

定規を使わず手で描いた線は、 一秒で現れる唯一無二だ 他の誰にも それを描くことはできない その線をたどれば いつでも箱の中から抜け出して どこへでも旅することができる

映画 パラサイト半地下の家族

2019年。韓国。 「純粋でいられるのは、金持ちだからだ」と貧乏な家族の妻が言う。 この場合の「純粋」は憧れでもあり、嘲りでもある。 つまりは、何も考えないで生きていける、ということだ。 貧困者は、サバイバルのためにあらゆる策略を練る。 頭を使…

リスが残す痕跡

自分の背丈より高い芝生の中を、栗の実を探して走り回るリスについて、過去に書いたことがある。 https://gridframe.hatenadiary.jp/entry/20170410/ 対照的に、空から俯瞰して栗を見つける鳥。 そのとき、ぼくはリスでありたい、と書いた。 そう、鳥は芝生…