gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

築地大橋横の架台

築地大橋の横に二つの架台が運河の流れの中に立っている。 これらがなくなれば、ぼくにはこの風景の写真を撮る気は起らないだろう。

謝罪

水俣曼荼羅の原告側の、一つの大きな目標は被告の行政側から「心からの謝罪」を受け取ること。 それは、日本国民として、熊本県民として、自分たちは棄民扱いを受けていないか?その疑念を払拭することなんだろうか。 ぼくはあまり国や自治体を意識しない生…

当事者の消失

水俣病についてもそうだし、原爆や原発についてもそうだが、大きな問題を起こした当事者が次々と消えていく。 水俣曼荼羅でも、原告側は変わらないが、被告側は数年で入れ替わるのだから毎回違う。 そうなると、なんとか自分の任期を終えるところまで乗り切…

水俣曼荼羅 2

ある水俣病患者は、病気を乗り越えて自立して生きることを生き甲斐としている。だから、医者が病気を解明するためのサンプルになることを葛藤の末、拒否する。 認定される人が未だに少ない中で、認定基準をつくるための医学的手続きはこんな理由でもなかなか…

プレッシャー

大竹伸朗はあるインタビューでこう言っている。 「広い場所や場所があれば何かを作れるわけじゃない。あのときの状況のような理不尽でしかない究極に圧縮されたプレッシャーと、それを跳ね返そうとする熱量。それさえあれば、場所などの制作環境は一切関係な…

映画 水俣曼荼羅

2020年。原一男監督。 水俣病の解決などありはしないことを深く納得させられる映画だ。 このような公害問題は、善玉と悪役という単純な構図に分かれるように見えるが、こうして現場を見せられると、構造はあまりにも複雑であることを理解せざるを得ない。 例…

水俣という地名

ぼくが熊本県出身の人間であることも含めて、水俣病という名前に地名がつけられたことにずっと違和感があった。 その大きな理由は、のちに新潟県で同じ病気が発生したときに、第二水俣病と命名されたことによる。 「水俣=病」という印象を、水俣の人はどの…

オテントウサマ

「オテントウサマに顔向けできねえ・・・」 日本人はこう反省して、自分の行いを正す。 この「オテントウサマ」を共有している、という安心感が日本人を繋ぐものではないか。 中学生の陽向にこの話をすると、なんとなくわかったようなわからないような反応が…

雑務

何かと仕事には雑務が多い。 本来の創造的な時間を集中して過ごすのは、決まって雑務の終わった後だったりする。 雑務でその日が終わってしまうことも少なくない。 だが、雑務をしながら、焦燥感にかられながらも、考えずして考えたことだったり、サブリミナ…

起承転結

4コマ漫画の内容は、数十年経っても意外と憶えているものだ。 例えば、子供の頃に読んだ「がんばれタブチくん」で、大平首相の国会答弁のシーンがあって、大平首相が小さな声で「ごにょごにょごにょごにょ・・・」と喋っているのを議長が「もっと大きな声で…

思うがまま

山本太郎の懲罰動議が見送られた。 邪魔者は排除する、という権力側の思うがままとは、行かなくなってきた。 櫛渕万里も懲罰動議でむしろ株を上げたし、本音を知らせる集団に権力側が手を焼いているのを見るのは愉快だ。 しかし、一喜一憂している暇はない。…

毀れる(こぼれる/こわれる)

毀誉褒貶(きよほうへん)の毀。 意味は、 やせる/やつれる/そしる/悪く言う/非難する/こぼつ/やぶる/やぶれる/こわす/そこなう 読み方は、少なくとも以下があるらしい。 キ・ 毀れる(やぶれる)・ 毀る(やぶる)・ 毀せる(やせる)・ 毀る(そしる)・ …

3000m走

昨日は天気がよくて、気温も30度を超えた。 陽向はゆめの島競技場で3キロラン。目標タイムは13分。キロ4分20秒ペース。 がんばれば可能か、と思ったが、やはり暑さには勝てない。 最初の1キロは4分20秒台だったが、その後は終始苦しそうな顔で結果は15分を超…

光源

上総牛久という千葉県の真ん中に位置する小さな町に、千田泰広さんの作品が展示されたのを見てきた。 今や世界的に活躍する光のアーティストである。そのクオリティの高さは、群を抜いている。見る者に対し、確実にインパクトのある経験を約束する。7月末ま…

温故知新

家庭的な雰囲気を保ったまま、新自由主義の時代を生き抜いてきた会社は多くはないかもしれない。 今、明らかに新自由主義の時代が終わろうとしているとき、上記のような会社が今後、どのような役割を担っていくか、注目している。 約1世紀に亘り、地場にしっ…

ペンキでキセキを起こす

それは、1991年に発売された宅間國博氏の写真集「REBIRTH」から始まった そのときからずっと、「誰も振り返らないモノたち」が持つ魅力を追う 2017年に再出版されたときのタイトル「ペンキのキセキ」を冠したSOTOCHIKUプロジェクトの目的は、文字通り・・・ …

「小さな創造」の連鎖

世界大戦の足音が聞こえ始めている。 現在の歪んださまざまな体制も含めて、ぼくらは今後、行き詰まった出口のない世界をいかに壊すかについて考えなければならないときにある。 未来へ向かって開くためには、閉じられた世界は、やがて壊されなければならな…

護身術

柔道の道場へ通っていた小学生の頃、先生に「攻撃は最大の防御!」とよく言われた。 「護身術」として生まれた柔道と、そもそも矛盾する教えなのではないか、と考えるようになったのは大人になってからだが、結論として、「攻撃は最大の防御」と「護身術」は…

25周年

今日、株式会社GRIDFRAMEは設立25周年を迎えることができた。 四半世紀、ぼくらを支えてくださったたくさんの方々のおかげだ。いろいろと思い出しながら、ひとりひとりへの感謝の念を新たにする。 8月20日(日)に千葉県鋸南町の中央公民館で、同町を起点…

「ものづくり」その1

「ものづくり」について考えるとき、「一つだけつくるか、大量につくるか」という違いで全く内容が変わってくる。 かつて、ものづくり大国として、メイド・イン・ジャパンで世界を席捲した日本のものづくりは、主に「大量につくる」能力の高さを評価されたと…

金の扉

鉄板を塗装などさまざまに手を加えていったら、金のようにきらめく表面にたどり着いた。もちろん、予定不調和の産物だ。

流れる 3

滝の上流から。

流れる 2

ひらひらと、表と裏を行き来しながら立体的に流れ落ちていく。 滝のような速度の流れを、ストップモーションで切り取ったような瞬間の静寂を感じ取る。

古い塗料

工場の棚の、奥に眠っていた塗料の缶を興味津々に開けてみると、こんな状態。 個人経営の喫茶店でつくってくれるカフェラテの表面のようだ。 色の名前はモカだから、やはりコーヒー由来の名前だ。 なんだかいい色にたどり着けそうだ。 そんな予感は、やはり…

流れる

工場に籠って、流れる美しさをペンキのキセキで実現する。 この日は、家族3人で錦糸町の工場へ。14時くらいに陽向が散歩へ出かけたのか、いなくなり帰ってこない。携帯も持っていないので探すこともできない。さすがに、ぼくはもう慣れっこになってきたが…

豊かな生活

安富歩氏によれば、高度経済成長とは都会への大量移住による消費の拡大がGDPを押し上げるという現象であり、住宅は狭くなったりなど必ずしも生活自体が豊かになったわけではない、とのこと。試算では、国民の2割が都会へ移住すればGDPは2倍になるらしい。 …

ピアノ演奏会

陽向の初めてのピアノ演奏会。 ピアノの演奏には、簡単に言えば2種類があるだろう。 1.機械のように間違えないで弾く。 2.自分の感性に基づいて弾く。 この両方が必要と言えば必要だろうが、ぼくは2にしか興味がないし、1はそれを支えるものにすぎな…

着物の帯のように

鉄板に着物の帯の模様を描く。

潮位線

潮位線を壁に描く。かつてここは海水の中にあったように。

複雑

複雑でないモノにぼくらはリアリティを感じない。 簡単なものなど何もないし、どんな人も複雑さの中を生きている。 軍事組織や官僚組織のようにシンプルなピラミッド型をしている組織が機能する時代は20世紀で終わっていて、サル山のボスのような人が優秀と…