gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

東京のハト

東京のハトは警戒心がほぼゼロに近い。踏んでしまうくらいに近づいても、飛ばない。飛ばないどころか、びびりもしない。君たちから見れば、僕はゴジラくらいにでかいんじゃないの?と思うけれど、ゴジラだって日常の存在になれば、恐るるに足らぬ存在になる…

混沌の力

混沌には「人間」を呼び覚ます力がある。阪神大震災のがれきの混沌は、たくさんの人の中で眠っていた「人間」を呼び覚ましたことだろう。たとえ、目に見える不幸と隣り合わせの事象であったとしても、「人間」の美しさとはそのようなときに顕在化されるものだ…

ガウディさん、これ見たでしょ?

ガウディのサグラダファミリアは100年以上もつくられ続けていることで有名だが、スペインの中央部でミニチュアのサグラダファミリアを発見してしまった。 ガウディが植物からアイディアを得ていることはよく言われることだが・・・、ガウディさん、これ見たでし…

イタリア料理店のカウンター壁

スタッフ006より制作実験サンプルの写真が届いた。 これは、赤羽のイタリア料理店のカウンター壁の左官サンプルである。さすが、006。感覚がよい。しかし、うーん、と考え込む。・・・ここまでつくり込む前に、何か自然の力を借りたい。 人のつくりに限界…

行動開始!

「自然がやってくれることを空間制作に取り入れていくこと」これが現在のスタッフ001の課題。本日より、実験番号0426を、自宅にて目覚めと同時に開始。昼近くになって、まだパジャマのままで作業していたことに気づく。おっと・・・。ペンキは・・・よかった、つい…

背景に収まらない雲

4月19日の日記に書いたように、アジアの雲はかたちの輪郭がぼんやりとしていて風景の主役にはなりにくいが、南米ペルーで見た空には、主役になりうる輪郭がくっきりとした雲がポンと浮かんでいる。猫だったか、犬だったか、どっちともいえないようなシュール…

今、いちばん欲しいもの

屋上が欲しい。たまらなく欲しい。太陽と雨と風に晒された場所に、いろんなものを置いて、それが変化するさまを、毎日、きっちりと写真におさめ、標本のように並べたい。子供のころ、家族旅行したときの親父の車の色は、紫外線で色あせた赤だった。あんな色…

光の温かさ

オーロラを見たい、という気持ちだけで足を踏み入れたアラスカ。たどり着いたのはスティーブンスビレッジというユーコン河のほとりの小さな村だった。1ヶ月の間、毎晩のようにオーロラを見ることができた。上の写真には、オーロラの光、星の光、月に照らさ…

かけがえのなさについて

自分は何のためにこの世に生まれてきたのか?この根源的な問いには、自分は取替えがきかない、かけがえのない存在なのか?という疑問がついてまわる。自分がいなくても世界は変わらないのではないか、という絶望感。そして、妙な安心感。この二つの感情の微…

祈り・空間・文字

地域によって、宗教が違うことと空間感覚が違うことは対応している。教会建築は、どちらに神を想定して祈るか、ということが建物のかたちを決定づけている。祈りは、キリスト教では天に向かい、仏教では奥へ向かい、イスラム教ではドームの中をぐるぐる回る…

ボルネオの空

旅に出ると空を見る。宇宙から見た地球の写真を見ると、地球のどこにいても空は同じような表情をしているのではないか、と想像してしまうけれど、場所によってびっくりするくらい空の表情は様々である。例えば、東南アジアの高湿高温の空はいつも雲の輪郭が…

いい空間からは音楽が流れる

昨日はsalyuの歌声から空間のイメージが具体性を持って喚起されることを書いたが、逆に、いい空間から具体的な音楽が流れてくることがある。例えば、天気のよい日の夕方、カナダ大使館の2階テラスに座って赤坂御所の森を眺めていると、静かな音楽がどこから…

壁に太い文字が貼りつく歌声

salyuの歌声は空間的だ。空間的でありながら、2次元だ。それは特にこの歌のときに顕著である。http://www.youtube.com/watch?v=t89STe1Rjx8四角い部屋の壁に太い筆で力強く一本一本線が書かれていくような、太い線が貼りついていくようなそんな歌声である。…

モンゴルの草原

中国へ自転車を持ち込み、内モンゴルの草原を800キロ走ったことがある。360度地平線、という世界を爽快に走ったが、途中でアスファルトの道は途絶え、いつか道すらなくなってしまった。まあ、すべてが道といえば、そうなんだけれど。夕方に運よくパオ…

初めて日本を出たとき

20歳のころ、私が乗ったパキスタン航空の中古旅客機は成田を飛び立った。初めての海外旅行。一人旅。行く先はケニア。隣には28歳の青年実業家。彼の行く先はフランス。彼も初めての一人旅。初対面で顔を合わせるなり、彼は一人旅の不安について、8歳下の私に…

クマンバチの巣

とある方にクマンバチの巣をご自身で編まれた木のつるの籠に入れていただいた。クマンバチの巣には魔よけの効果がある、といわれているそうだ。それにしても、どのようにしてこのような模様ができあがるのだろうか?触れてみると、やわらかく脆い。やさしく…

町の陰気くさい場所を明るくする方法

東京のど真ん中に住んでいても、散歩をすれば陰気くさい場所はたくさんある。私は、なんだか良くない感じのする場所の写真を撮って、その根っこについて考えるのが好きだ。そして、自分たちだったら、何ができるだろう、と考えてみる。道路がぼろぼろだった…

美容室RealClothesの壁

世界を相手に挑むヘア・アーティストのアトリエ、RealClothes。このような人たちには、とにかく素材を素材のままで存在させていく。まずはコンクリートに塗られていたピンク色をすべて剥ぎ取り、さらにコンクリートをドドドドドッと壊していく。(ご近所の方…

Blue-Tの斜柱

中国茶喫茶そしてピアノ中心のライブハウスであるBlue-T。このお店には斜めに立っている柱が内装の重要なポイントになっている。 このビルは築何十年の古い古いビルで、最初に入ったとき、落ちかけている天井を木のつっかえ棒がぞんざいな感じで斜めに支えて…

デスクの前に広がる小枝や根っこの壁

グリッドフレームの青山オフィスの壁のうち、一面は壁とメッシュとの間に小枝や根っこが挟まれていて、山の中にいるような空気を醸し出しています。デスクワークに疲れたときは、ふと壁を見上げている自分に気付きます。神奈川県秦野の木こりさんが伐採する…

ラーメン・つけめん天空の瓦

現在オープンされてから4年目の「天空」。ここをつくらせていただいたときには、天空をイメージしてさまざまな工夫を凝らしました。ラーメンの器を置く場所に瓦を1枚1枚埋め込んだのもそんな工夫のひとつです。素焼の瓦は黒いもの、と思いこんで平らな瓦を1…

はじめまして

つくることが好きで、それを一生の仕事としたい、という方はたくさんいらっしゃると思います。私はグリッドフレームという空間をつくる集団のスタッフ001です。私たちは、つくることを一生の仕事としたい、建築とアートのバックグラウンドを持った人間た…