gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

柔道を始めた理由

小学2年生になるとき、父の転勤で隣の県へ転校した。都会から田舎へ移ると、人の種類もちょっと変わってくる。むろん、どちらがいいというわけではない。その後も転校を繰り返したおかげで、子供の頃にいろんな人間を見ることができたことは結果的によかったと思っている。

さて、そのときの転校先には、上級生に悪名高い乱暴者の兄弟がいて、転校してからまもなく学校帰りの神社に呼び出され、いきなり顔面を殴られた。なんだかわからないが、びっくりして、泣いて帰ったような記憶がある。初めて受けた理由のない暴力だった。

それで強くなるために、柔道を始めた、ということになっている。実際、柔道を始めて以来、いじめられた記憶はないが、一層、たくさんの乱暴者と出会うことにもなった。そして、今思えば、その一人ひとりが魅力的だった。

柔道を始めるきっかけとなった乱暴者兄弟も、きっと悪い奴ではなかっただろう。