gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

夜と霧 4

「もういいかげん、生きることの意味を問うことをやめ、わたしたち自身が問いの前に立っていることを思い知るべきなのだ。生きることは日々、そして、時々刻々、問いかけてくる。」

強制収容所の現実は、自分に何を期待しているのか。フランクルは、自分側から現実へ向ける視点よりも、現実側から自分へ向ける視点に自分の行動で答える生き方を説いている。

元々、人は自分で選んで生まれてきたわけではない。いわば、全ての人は選ばれて生まれてきたのである。一人ひとりに与えられた比類なき運命は、一人ひとりに何かを期待している。それに答えて行動することが生きることであり、主体はそこにしかない。