gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2011.6

空の色

大気中の微粒子に太陽光がぶつかって散乱し、空の色になる。太陽光は波長の違う七色が合わさったもので、波長が短くて動きの激しい青色は微粒子にぶつかりやすく、散乱しやすい。だから、空は青いそうだ。まだ梅雨は明けていないが、6月最後の日、空の青は…

外部性

昨日の「スポーツ少年と通行人」の話は、お互いに外部的な関係にある人間同士が交わったときに起こる危険性の話である。そして、その中で例として書いた大リーガー松井選手の話は、その危険も含めて魅力である、という話である。http://d.hatena.ne.jp/yogos…

スポーツ少年と通行人

asahi.comの見出しを読んで、目を疑った。「サッカーボール避け転倒死亡 蹴った少年の親に賠償命令」小学5年生の男の子が小学校の校庭で、フリーキックの練習でサッカーゴールへ向かってボールを蹴ったら、ボールが道路へ出て、通行中のバイクがボールを避…

17歳

17年前の午前4時、私はベッドから飛び起きた。そして、すぐさま机に向かった。グリッドフレームの元になるイメージが降ってきたからだった。机にメモしたのは殴り書きの「汚しうる美」。私はそれを自分のライフワークと直感した。イメージは一瞬鮮やかに…

「間」の文化

今日は、明日から八重洲ブックセンター8階で開催の海野次郎さんの個展準備だった。(6月27日〜7月3日)海野さんは、現代はグローバリズムによって方程式に従って人が動くような硬直化した社会になっていると指摘され、日本の伝統的な「間」の文化は、…

蛍と祈り

家族3人で、千葉の山奥へ蛍を見に行った。今年は例年よりたくさんの蛍が飛んでいるらしい。前を歩く家族連れのお母さんがしきりに、「こんなにたくさんの蛍を見られて、今年はいいことがある気がする」と繰り返していた。みんな、どこかそんな気持ちで蛍が…

映画 マーラー

1974年。ケン・ラッセル監督。マーラーの夢の世界を描き、それと彼の楽曲との関係性を探った作品。もとより、マーラーの音楽に馴染みのない私には、監督の意図を十分に理解したとはいいがたい。だが、それなりに入り込んで、楽しめる映画だった。映画の中に…

腑に落ちる

腑に落ちる、とは、いわば、内臓が理解するということだ。頭で理解したことは、次の瞬間から忘れられていく。つまり、ある哲学を頭で理解しても、人生は変わらない。それは、表層に留まる。だが、表層に留まっていたものが、すとんと体の中に落ちてくる瞬間…

急展開

今、私の周辺の動きが速い。おそらく、これを感じているのは、私だけだろう。別に、私が変わったわけではないのだが、うごめくものを感じている。磁場の中に入ったというべきであろうか。どのような展開になるか、読めない。できることは、ひとつひとつやる…

夕空

梅雨の雨上がりには、東京でも美しい空が見られるときがある。今年は特にそうだ。というより、自分が空を見上げることが増えているのかもしれない。ちょっといつもと違う空は、写真ではあまり人に伝わらないが、見ている私には影響が大きい。思えば、この世…

生きている時間

人生は平均で80年近くある。これを長いと思うか、短いと思うかは見方によるが、いまわの際にいない限り、少なくとも、今日楽しいことがあったからといって、それだけで一生生きていけるほど短くはないだろう。だから、ワクワクする気持ちをキープしていか…

陽向の子守唄

以前にコメントを書いてくださったKyokoさんから、数日前にありがたいメールをいただいた。私たち夫婦が陽向が夜更かしになってしまっているために、寝かしつけようと悪戦苦闘していることを書いたら、「ねんねのうた」を1曲決めると、それを流せば子供は寝…

楽器に関する思い出

大学を出て、大きな工事現場に配属されたとき、サックスを始めた。ジャズが好きで憧れていた楽器だった。それに、周囲に迷惑をかけずに練習できる環境という条件がそろったからである。もとより、先生についてきちんと習う、ということが苦手な私は、我流だ…

田んぼを横切る

学生の頃、後輩二人を誘って、最終電車で京都から米原まで行き、そこから100キロの道のりを歩いて帰った経験がある。道をちゃんと調べてこなかったので、歩き始めから、暗闇の中、田んぼを横切ったりしていたら、予想外に水が張ってあって、靴の中がびしょび…

植物のデザインに学ぶこと

現在、美容室リアルクローズのエクステリアを石原和幸デザイン研究所と一緒に進めている。担当の国分さんに植物のことをいろいろと教えていただいた。生き物を相手にするのだから、愛情がなければできないことを人格によって教えてくださったように思った。…

海野次郎さんの展示会場設営に臨んで

海野さんは考える人だ。京都の吉田山にあるバー「白樺」の客の多くは考える人だった。酔客同志の会話だから、それぞれの考える内容は実践的でないものが多かった。だからこそ私は「白樺」が好きだった。海野さんも私もその「白樺」の客だったという前歴があ…

懐かしい人からの知らせ

このブログを毎日続けることによって、懐かしい人から突然お知らせをいただくことがある。見つけていただいて、とてもうれしい気持ちになる。こちらも毎日書くことによって、長い間ご無沙汰している人たちのことに想いを馳せることができる。今まで出会った…

グリッドフレームのコンセプト

グリッドフレームの空間づくりのコンセプトとして、いくつかのキーワードがある。1.汚しうる美http://www.gridframe.co.jp/04concept4.htm http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/201106032.なるの空間http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/201105303.創造…

夜更かし対策

すっかり夜更かしになってしまった陽向を眠らせようと、23時頃から家族で散歩に出た。通常、ベビーカーに30分以上も乗っていると、陽向は眠ることが多いからである。しかし、今夜の陽向は手ごわかった。静かにしていると思って覗き込むと、目をぱっちり…

実を追うために

グリッドフレームの店舗空間づくりに新しい方法を加えた。ご興味のある方は、お問い合わせください。http://www.gridframe.co.jp/x04realspace.htm<美しさのためにつくるのではなく、つくった空間が美しくなる> 〜空間デザインは繁盛するお店に必ずしも必…

映画 ミッドナイトエクスプレス

1978年、アメリカ映画。トルコから麻薬を持ち出そうとした若者が30年の刑を受け、5年後に脱獄するまでを描く。まず、アメリカ人から見たイスラム社会がここまで野蛮に描かれなければならないかと驚く。これではイスタンブールは地獄である。すべての…

店舗空間をつくる仕事2

1985年。ケニア・ナイロビ郊外の食堂。大工が建てたのか、自分たちで建てたのか、分からない。店といえば、すべてがこんな店ばかりだった。ハエを払いながら出てくるブリアニ。それをハエを左手で払いながら、右手のフォークで食べる。おいしい。なんの…

店舗空間をつくる仕事

全国に飲食店は70万店、理美容室は30万店あるそうだ。コンビニが4万店だから、その数はいかに莫大であるかが分かる。そのうち、空間デザインを必要とするような店はいくつあるのだろう?例えば、私の実家、熊本のラーメン屋さんで、いわゆる空間デザイ…

ちょんまげくんのブログ

ちょんまげくんこと、スタッフ010がブログを始めた。http://d.hatena.ne.jp/chonmage2010/グリッドフレーム現場中心のレポートはこちらで見ることができる。写真は渋谷のアパレル「666」の画像。かる〜いノリでいってます。 ← グリッドフレームのHPは…

怒りを持続できる人

西洋人と比べて、日本人には怒りを持続できる人間が少ないらしい。私はその最たるものだ。怒りは一瞬で消えていく。私はそのことを幸せに思うと同時に、何か重要なことが欠落しているのではないか、という不安を抱いてきた。おそらく、その不安はあたってい…

走り続ける方法

2週間ぶりのジョギングはきつかった。新宿御苑を2周と決めて走り出したものの1周目の半分で止めたくなってきた。こういうときに、人は何を考えて、走り続けるモーチベーションを得るのだろう?例えば、「今、自分が走ることをやめたら、世界が滅亡してし…

小さなつくりもの

小さなつくりものが、大きな空間の空気を左右する場合がある。それをつくるのが、GFアーティストの愉しみのひとつだ。上の写真は、スタッフ003の試作品。これが空間のどんなところで使用されるんだろう?003がブログを始めた。001、002ともど…

汚しうる美の生活

美しい衣服を身に纏い、美しい食べ物を食べ、美しい空間に住み、美しく身をこなす。絵に描いたような美しい生活。・・・なんて遠い昔に放棄してしまった。好きなことに熱中している間に、他のことはどうでもよくなってしまった。というより、そんなことを気にし…

雨の日の楽しみ方

コーヒーは雨の日がいちばんおいしい。濡れた窓ガラスを背景に、コーヒーから立ち上る湯気を眺める。コーヒー豆はマンデリンの深煎り。香りが部屋中に広がる。最高だ。傘を差して、コーヒー豆専門店へ買いに行くのもいい。おじさんに、ハンドドリップのコツ…

自分であること

陽向は1歳3カ月。陽向が空っぽのゴミ箱をおもちゃの近くに持ってきた。横にしたゴミ箱の中におもちゃを放り込んでは、ゴミ箱をゴロゴロ転がして、中のおもちゃがぐるぐる動くのを楽しげに見つめている。陽向が遊びを自分で考えるのを、傍から妻と二人で感…