gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

考察

スクラップヤードと店舗空間

アメリカで建築の学生だった頃に通ったスクラップヤードで、かけがえのないものとはなにか、を考えざるを得なかったことと、店舗空間という「ビジネスの箱」に本物のアートを実現していこうとする現在の仕事に、全く同じ構造を見い出した不思議を思う。スク…

見えてきたもの

大事なものは、見えやすいところに置いてはならない。探されること、見つけられること、が必要だ。偶然の出会いが、必然について考えさせる。そして、本当に見つける人は、いつもごく少数だ。ぼく自身、星の数ほどの大事なことを見逃してきたのだろう。だが…

なぜここにいるのか

過去を振り返って、なぜここにいるのかを考えてみる。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素材による店舗デザイン:マテリアルス実験工場

スクラップヤード

スクラップヤードへ戻って、もう一度始める。本を読み返すのと同じだ。道を辿り、それを広げたり、別の道をつくったりする。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素材による店舗デザイン:マテリ…

3番目の視点

年を重ねるごとに、バラバラに見えていた経験がつながって見えてくるもので、ぼくは旅の話をしながら、なにか別の風景を心の中に眺めていた。旅は、自由とはどのような状態をいうのか、をシンプルに理解させてくれた。でも、それを分かったとしても、自由に…

徹底

徹底することができるのは、ひとつの才能だ。ある程度まででやめてしまうのが、ほとんどの人だと思う。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素材による店舗デザイン:マテリアルス実験工場

つくりたいものがあるか?

ウズウズするくらい、つくりたいものがある、ということが、つくることを仕事にする人間の本質的な条件だと思う。それがあって初めて、クライアントと同じ方向を見たときに、新たな地平が開かれ、クライアントの問いを社会へと投げかけるものにすることがで…

一緒にできること

例えば、旅人同士で一緒にできることがあるだろうか。何かが足りない、と感じている人同士で集まれば、足りない部分を埋めながら、もっと大きな問いにたどり着けるかもしれない。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しな…

旗を揚げる

「自由」とは本当はどんな状態をいうのか?ぼくは、20代の頃に27か国を一人で旅する中で、「自由」とは異国でstrangerになって次の行動を考える旅人の状態をいうのだ、という結論に至った。次にどんな行動に出てもよい、という自由。母国にいては、共同体の…

イソノミア

森一郎氏による柄谷行人『哲学の起源』に対する書評に次のようにある。 イソノミアとは「無支配」、つまり支配することにも支配されることにも重きを置かない政治体制である。とりわけ、支配することを好まない点に特徴がある。誰かに支配されることは願い下…

無限

と呼んだ方がよいのか、と呼んだ方がいいのか、いずれにせよ、ぼくらは、計り知れないものの掌にのっかっている。柄谷行人や森敦を読んで、ぼくはそれをあるいはと呼ぶこともできると学んだ。ぼくらがそれについて考えることをあきらめてしまって、その反対…

縄文

“人間は宇宙の大いなる意志によって生かされている”という自然観は、日本人が縄文時代から受け継いで、数千年に亘って洗練させてきたものだという。時折天から降ってくるかのような「直感」は、この自然観に関係するものかもしれない。その直感に従って生き…

目に見えないもの

世界には目に見えないものがたくさんあるとしても、それをコントロールすることなどできない。ぼくらはただ現実に対処するだけだ。もしくは、ヨブのようにただ耐えるだけだ。そして、いつも自分のやるべきことだけに集中する。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デ…

術師

マルクスは、ものを売るという行為には「命がけの飛躍」が伴う、と言っている。商品の価値は、売り買いが成立する前には特定できないからだ。店舗空間をつくるならば、この「命がけの飛躍」を成立させるための幻術が必要だ。だから、店舗空間をつくる者たち…

失敗できる、ということ

陽向は人前では、できそうにないことは徹底してやらない。人前で失敗して恥をかくことを怖れるからだ。だから、人知れず練習することを選ぶ。今のところは、親と一緒だけれど。 まだまだ精神年齢が幼い感じの陽向だが、上記の意味では、すでに大人の行動パタ…

試行錯誤2

仕事の中で試行錯誤を繰り返すことは困難である。予め結果が約束されていることしか、仕事として認められないからだ。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素材による店舗デザイン:マテリアルス…

兵法者の系譜

2011年4月、水墨画家の海野次郎さんへのインタビューから。(海)「今、宮本武蔵の本を読んでいるんだけど、武蔵は小次郎と闘った後は刀を捨てて水墨画家になったんだよね。剣術の道と水墨画の道がそのままつながったんだと思う。自分にとって水墨画と…

著作権について

デザインなどのつくることに関する著作権については、社会として権利保護の方向性を間違っていると考えているので、私見を書かせていただきます。つくることの本質的な喜びは、何かをつくるプロセスの中にあると思っています。できあがった何かは、できあが…

みんなでつくる

大勢でひとつのことをやるのは、楽しい。例えば、お店のペンキ塗りをスタッフの人たち全員でやる。そこで得られる一体感は、清々しい。誰がやっても問題ないシンプルな作業は、そうやって進めていくのがよい。へたな人が一人二人混じっていた方が、できあが…

寂しさ

つくられたものから漂う「寂しさ」に心を打たれることがある。「侘び寂び」というくらいだから、「寂しさ」は美として人類に共通して感受されるものだ。子供の頃、流行っていたマイナーコードの歌の「寂しさ」に包まれて、ぼくは成長した。どれもが孤独を歌…

試行錯誤

創造の醍醐味は、試行錯誤にあるだろう。頭の中にひらめいたことを実際にやってみて、失敗すればやり直す。その繰り返しで、学んでいく愉しさを超えるものはない。学んだ結果として、試行の確度も上がり、結果を出すスピードも上がっていく。よいつくり手と…

自立

太陽光や風力による発電機と蓄電池のセットで、自家発電で生活の必要な電気を全てをまかなえる時代が近づいてきた。長かった大会社独占の時代も終わりが見えてきている。強大な力を持つ人々が減ることが、即よいことだとは言えないだろう。強大な力を持つが…

共感覚

例えば、見るだけで触らなくとも、触れたのと同じような知覚をすることによって、心が鎮まるような経験をすることがある。そのように、五感を行き交うような感覚を共感覚と呼ぶ。共感覚を喚起することが精神に及ぼす影響をもっと突き詰めたデザインをしたい…

わからない

本当に自分に正直であろうとする人は、 目の前のものを評して「わからない」という 無限に広がる世界を前にして 「わかる」ということがあるはずがない わかるとすれば、 それはフレームをつけてものを見るからだ フレームは、ぼくをその世界から遠ざけて 見…

侘び

気がつけば、侘びに戻っている。ぼくが何をやろうとしても、日本の武士道に端を発した芸術に、やはり通じているのだろうか。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素材による店舗デザイン:マテリ…

小さいこと

陽向がうんていの練習をするのに、毎日学校帰りに公園へ寄っている。自分も横棒をつかんで、懸垂をやってみるが、なんと3回がやっとになっている。力を取り戻すべく、ぼくもついでに懸垂の練習を始める。力の衰えを感じたからか、なんだかぼくら二人が小さ…

他者にゆずる

子供の頃、テレビのCMで、雨の降る狭い路を芸者さんと見られる人が和傘をさして向こうからやってきて、すれ違うときに、避けようとして和傘がこちらを向いて右へ左へ何度も動いた後、ようやく傘を上げてその美しい笑顔が現れる、というシーンがあったのを…

なぜそれをつくるか

ぼくは土木工学を学んだ後、あるゼネコンに入社して、横浜の鉄道の現場に現場監督として配属された。その現場に対しては何の不満もなかったが、そこで働きながら感じたことは、エンジニアという立場は、「何をつくるか?」ということに携われないということ…

巻き込まれる

自分が巻き込まれることによって、初めて内からの視点を持つことができる。外からの視点のみでは語るに足りない。巻き込まれることは、感謝すべきことだ。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素…

地球環境

もうたぶん多くの人が気づいているけれど、システム化する方向のみでは、広い意味での地球環境全体はよくならない。あらゆる事物が無限に複雑な相関関係を持って成立しているのが地球環境であり、それをピックアップされた有限数の事象をもとに改良・改善し…