本当に自分に正直であろうとする人は、
目の前のものを評して「わからない」という
無限に広がる世界を前にして
「わかる」ということがあるはずがない
わかるとすれば、
それはフレームをつけてものを見るからだ
フレームは、ぼくをその世界から遠ざけて
見物人のひとりにしてくれる
動物園のライオンの檻のように・・・
結婚は男女の間にあるフレームを外すことだ
ライオンの檻に入れられることにも似ているけれど
その後、二人のあいだで、
自由にフレームをつくったり、外したり、を繰り返すことができる
それが結婚のすばらしさだ
本当は、いつも「わからない」
不安だけれど、それがいちばんよい状態なのだ
「わかった」と安心してしまった瞬間に、
世界のシャッターが閉じられるから
フレームをつくったり、外したり、を自由に繰り返しながら、
わからないながらも、世界はひろがっていく