gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2016.2

ニューヨーク

ニューヨークの雰囲気を空間に求める人は多い。グリッドフレームのクライアントの中では、どの場所よりも多いだろう。ぼくもニューヨークを訪れる前から、憧れていた街だ。ボズ・スキャッグスの「トワイライト・ハイウェイ」という歌に、old new yorkという…

6才

陽向の6才の誕生日は、調布の甲州屋さんでお祝い。あたたかい雰囲気の中、陽向は目を離すと他のお客さんのテーブルへ行って、「ぼく、誕生日だよ」と話しかけていて、そのテーブルはけっこう盛り上がっている。この、稀に見るくらいのマイペースをどこまで…

充足

充足は、目標にはなりうるが、手にしてはならないものでもある。「子孫のために、100年も持つような、よい家をつくりたい」と自信に満ち溢れた表情で他人に語る人がいるが、子孫にとっては単に余計なお世話である。充足とは、プレゼントしてはならない最…

映画 アンダーグラウンド

1995年。フランス、ドイツ、ハンガリー、ユーゴスラビア、ブルガリア合作。現在、セルビアの首都であるベオグラードが舞台。第二次世界大戦からユーゴスラビア内戦までが背景となる。善悪の基準など吹き飛ばされてしまった映画で、その混沌とした描写に…

開いていること

例えば、監獄へ入れられたら、人にとって何が一番つらいのか?それは、人生が「閉じられている」ように感じられるからではないだろうか。以前、時間としては未来へ向かって、空間としては空へ向かって、ぼくらの人生は「開いている」と書いた。http://d.hate…

表情

ぼくが柔道を始めたのは小2の今の季節だった。佐賀県鳥栖市の警察署3階に道場はあった。一度目は親に連れて行ってもらったが、二度目からは1人でバスで通う。3階へ上るのはコンクリートの外階段で、上り口にチョークでらくがきがあったのを憶えている。…

「家」としてのお店

まだ、いろんな職業が家庭の単位で成り立っていた頃肉屋さん、八百屋さん、布団屋さん・・・小さなお店がいたるところにあったそして、肉屋さんの子供は肉屋さんに、 八百屋さんの子供は八百屋さんに、 布団屋さんの子供は布団屋さんに、・・・ふつうに、そう信じ…

マリリン・モンロー

中目黒のアンティークショップ「something from someboby」で妻が購入したマリリン・モンローの生写真。さて、家のどこに飾ろうか、どうやって飾ろうか、と妻とあれこれ検討していたら、その間に陽向がガサゴソやっていて、そちらを振り向いたら、この通り。…

挑む

昨年に引き続き、熊本城マラソンを走った。最後の1kmは熊本城の坂をひたすら上る。去年は知らなかったからしんどかったけれど、今年は挑む気持ちで坂に臨む。気合いが必要なコース設定は、熊本らしい。おかげで24年ぶりに自己記録を更新。次は3時間50分…

アートポリス

熊本のアートポリス事業が発足したのは1988年。ぼくが建築を学びにアメリカへ留学したのが1992年だから、帰省する度に興味を持ってたくさんの参加プロジェクトを訪ねてきた。今回は、不知火の美術館を訪ねた。外観の白いフレームは、海のかなたに現…

自由意志

スピノザは、『世界のどこにいようとそれを故郷としうるような「世界」に生きる』(探究Ⅱ/柄谷行人)ような人だと言う。どのような共同体からも自由に考える人だった、ということのはずだ。「自由」という言葉はふさわしくないのかもしれない。一方で、スピノ…

新聞紙

ある花屋さんはあらゆるジャンルの本をたくさん読まれる方だ。花を包むのに使う新聞の広告欄に載っている本の名前が作業中に目に入ってきて、気になってその本を買うのだそうだ。ぼくの生活の中で、新聞紙を目にしなくなってから長い。きっと、たくさんの家…

温暖化

地球温暖化を実感することは、まだ多いとは言えない。既に、問題が指摘されてから30年くらいになるが、ぼくらの生活の中では遠いところで起こっている感覚を免れないだろう。関係しているかもしれない異常気象や様々な被害も、ぼくら一人ひとりを突き動か…

addiction

一度、addiction(常用癖)作用のあるものを体に入れたら、体は元には戻らない、と思った方がよいらしい。意志が弱いからやめられない、と世間は責めるが、本人の覚悟などではどうなるものでもないとも言われる。体に入れた時点で、病気にかかったに等しく、回…

高速道路の出入口

これだけ情報網が発達しても、高速道路の出入口をスムーズに見つけるのは難しい。事前に調べても、思い通りにいかないことが度々ある。実際に走ると、標識によって混乱させられるからだ。一瞬で判断しなければならないものは、少しでも混乱させる要素が入っ…

映画 長江哀歌

2006年。中国。ぼくは長江がどの有名な町を流れているかも知らない。そして、近年、ダム工事によって、どのくらいの規模で町が沈められたのかも知らない。映画を観た感じだと、やはり中国。相当、大きな町がダムの底へ沈んでしまうらしい。 地名を憶えな…

2月の空

2月の晴れた日は、さわやかだ。空気が冷たいからといって、澄んでいるわけではないのかもしれないが、肺の奥まで冷たい空気に満たされるのは、浄化されたような気分になる。深呼吸をしたくなるのは、こんな青空の下だ。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン…

BOSTON

ロックグループ、ボストンが流行っていたのは、ぼくが中学生の頃だったろうか。youtubeで久しぶりに思い出して聴いてみた。円盤型宇宙船のジャケットが懐かしい。間奏部分に特徴がある。むしろ、間奏がメインといってもいいだろう。その部分が一番記憶に残っ…

プロセス

空間デザインをする現地を見たときのインスピレーションから来るかたち。それを実現するために、さまざまな機能を配置していく。「そのためには、この配置しかない」と唯一のデザインにたどり着くまでのプロセスのここちよさ。この仕事の喜びは、そんなプロ…

葛飾北斎

89歳で亡くなるまで、モチベーションを失うどころか、高めていけた北斎の生き様を理想とする人は多いだろう。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素材による店舗デザイン:マテリアルス実験工場←…

風向き

昨年とは風向きが変わってきている。何が原因なのだろう?この変化は表面的なことなのか、本質的なことなのか?たぶん、答えはない。これまで通り、先のことは考えないでいく。今、一番やりたいこと。それを見極めて、それだけをやる。それを今まで以上に徹…

スポーツ選手

人生での世間的なピークを迎えるのが20〜30代であるスポーツ選手にとって、ピークを過ぎた後の人生が、人によっては困難であることは想像に難くない。場合によっては、天分を与えられた選手ほど、困難の可能性は高いだろう。成績を残すために、人並み以上の…

卒園文集

子供とはずっと、よい友達でいたい。そんなことを、卒園文集のために書いた。すでに、陽向とはそんな関係になっている気がするが、きっとそういうことは後になって思い出すときに明らかになるのだろう。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレー…

映画 ミスティック・リバー

2003年。クリント・イーストウッド監督。3人の少年のうち、1人が大人たちに連れ去られて、4日間監禁される事件が起こる。この事件は、連れて行かれた1人のみならず、3人それぞれの人生に大きな影を落とす。性的虐待を受けるという体験の有無が、強者…

barn

( http://thecallinwhitecounty.com/ より転載) アメリカの都会を離れて車を走らせると、広大な風景の中に、ぽつんぽつんとbarn(畜舎)を目にするようになる。都会のビルなら、3〜4階建てくらいの高さはある。幅も高さと同じくらいのシンメトリーの箱だ。こ…

見えない境界線

人からの伝達内容から、空気感を察する力が、空間をつくる仕事には重要だと思っている。だが、読みすぎるのも問題だ。例えば、「メールの文章=その人」と考えてしまうと読み違えることも多い。そこに見えない境界線を見い出してしまって、ぼくらのペースを…

鹿の足跡をたどる

好きな場所、という質問に「北海道」と答えたその方は、一人で行って「廃線を歩いたり、鹿の足跡をたどったり」されるそうだ。ぼくもそんな一人旅をまたやりたくなった。もちろん、家族がつきあうというなら、一緒でもいい。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザ…

区切り

あと2ヶ月で小学生になる陽向の写真を整理した。生まれてから、ずっと同じ顔のイメージだったが、けっこう変わっていることに気づく。そういえば、女の子と間違われていた時期は、もう遠い昔になった。これから、どんどん生意気になっていくんだろうか。と…

発音

陽向には、発音が不得意な音がある。「ワタラナケレバナリマセン」本に出てきたこのフレーズを10分以上繰り返しても、正確に発音することができない。「ワタラ」「ナケレバ」「ナリマセン」と分けてしまえば、簡単に発音できるにもかかわらずだ。さて、こ…