人生での世間的なピークを迎えるのが20〜30代であるスポーツ選手にとって、ピークを過ぎた後の人生が、人によっては困難であることは想像に難くない。
場合によっては、天分を与えられた選手ほど、困難の可能性は高いだろう。
成績を残すために、人並み以上の練習量が必要ではなかったとしたら、引退後、別のことでがんばれ、と言われても、がんばる手段をもたない。
とはいえ、やはり、天才といえども、成績を残すためには、それなりの練習を積んできたことだろう。
たぶん大事なのは、量の問題ではない。
大事なのは、何が、きつい練習を続けさせるか、だ。
誰かに強制的にやらされてきた人間と、自分自身でモチベーションを生んできた人間とは、おのずと違う。
さらにいえば、自分自身でどのようにモチベーションを生み出すか、にも天と地の開きがあるだろう。
自らにニンジンをぶら下げるのか、それとも、自らの中にモチベーションの源泉を見い出そうとするのか?
人生として考えるならば、成績には直接関係しない、この違いを大事にすべきではないか。
そうならば、その問題は子供時代から、すでに始まっている。