gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

奥行き

利休が極小空間の茶室に求めたものは、ひとことで言えば奥行きだと思う。

狭ければ狭いほど壁の存在は近くなり、内部に閉じ込められることによって、むしろ無限の外部が出現し、それとつながることができる。

つまり、壁に無限の奥行きを感じさせることが精神を開放する。

閉じることによって、開く。

侘び寂びは、そのための装置だ。

朽ち果ててゆくことが、時間の方向を示す。

それは創造する行為とは常に逆を向く。

人は生きている限りにおいて、その境界線上に立ち続ける。

今日も、壁の奥行きの向こうにある自然からの恵みを素材として、この空間でひとつのかたちを成そう。


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