世界大戦の足音が聞こえ始めている。
現在の歪んださまざまな体制も含めて、ぼくらは今後、行き詰まった出口のない世界をいかに壊すかについて考えなければならないときにある。
未来へ向かって開くためには、閉じられた世界は、やがて壊されなければならないからだ。
これが暴力的に行われてきたのが、これまでの世界史だと思うが、それではその度に幸福が遠のいてしまう。時代が進んでも、ぼくらは以前より幸せにはなっていない、と多くの人が感じている。
基本的に、時間に任せたゆっくりとした変化がこのフェイズの理想的な一形態だろう。
具体的には、スクラップ&ビルドで全部をすげ替えてしまうような「大きな創造」ではなく、時間の作用を受けて消滅した部分を「小さな創造」で回復していくのを連続させることを意味するだろう。少しずつ構造し、新たな意味を生成していく。
個人が何かに気づいて変化させていくうちにいつの間にか全体が変わっていくような小さな空間づくりが集まって、大きな世界を次のフェイズへ導いていくならば、ぼくらは二度と戦争に踏み込まずに生きていけるのではないだろうか。