gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

映画 トゥルー・グリット

2010年、アメリカ。コーエン兄弟監督。

父親を雇い人に殺された14歳の少女の復讐劇。

同監督作品「ノーカントリー」の底知れない恐ろしさはこの作品にはない。

復讐を遂げた代償に、少女は片腕を失う。それだけではない。彼女のために、命懸けで走ってくれた馬や、復讐の相手以外のたくさんの人間が西部の大地に転がった。

最後に、25年後の彼女の姿が映し出される。決して幸せな人生を送っているわけではない。復讐などせずに、素直に大人の言うことを聞いて家に帰っていたら、25年後の彼女の生活はもっと輝いていたかもしれない。

たぶん、コーエン兄弟は上記のようなことを思い巡らせてほしかったのだろう。熱が冷めるようなエンディング。一方で、14歳の少女の輝きを抱きしめたい気持ちに駆られる。

25年後。自分に置き換えても、微妙な距離感である。

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