2003年。コーエン兄弟監督。
金目当てに結婚をして、離婚により大金持ちになる女性。こんな女性は、結婚をビジネスと呼ぶのだろう。需要があるのなら、べつに文句はない。
金なのか、愛なのか、という問題は誰にも避けることができない。ほぼ全ての人が、愛の方が大事だ、というだろうが、実は「背に腹は代えられない」などという言葉で、簡単に金の方を選ぶ自分を許しながら生きていたりする。
それに比べれば、「そう、人生は金よ」と、言い切る美人はかっこいい、と思う人も多いだろう。峰不二子とか。
金なのか、愛なのか、揺らぎの中で生きているのが、凡人の人生である。そういう意味では、一見自分とはまったく無関係の世界の映画のように見えながら、実は万人が主人公たちに親近感を覚える映画なのかもしれない。