昨日、赤坂で唯一残った書店が閉店した。
陽向が小さいころから、何度もこの本屋で陽向に読んでほしい本を時間をかけて選んだ。
本の森は、20代の頃は息苦しかった。こんなにたくさんの本があるのに、ほとんど読むことができていないし、これからも大した量は読めないであろうことが苦しかった。
今はそんな気負いはなくなった。本屋は心がゆったりとできる場所だ。
図書館と違うのは、おススメがあることだ。売りたい本は数がたくさん置いてある。あまのじゃくのぼくは、いつもおススメされていない、1冊だけの本から好きなタイトルを探すのが好きだった。
世の中でコスパが一番高いのは本だ、という友達は何人もいた。
ぼくも今、心からそう思う。
本当によい本の価値はこれからどんどん上がっていくのではないか?
資本主義から本が解放されつつあるかもしれないことを、喜んでもいいのかもしれない。
良い本を教えてくれる本屋となって復活することを祈る。