gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

生きる混沌 1

「一般性−特殊性」の回路はすなわち俗世であり、そこからかけがえのなさは出てこない。俗世は、取り換え可能な世界である。

一方、「単独性−普遍性」の回路は、かけがえのなさ、実存を問題とする。つまり、それぞれを比較する、という視点がここにはない。ある存在とそれ以外で全宇宙になる、という見方をする。

ぼくらは、この二つの回路を同時に生きているが、そのようには教えられていない。よって、異なる一方の回路に偏って生きている人同士では、言葉が通じ合わない、ということが起こる。

言葉が通じ合わない、で終わればまだよいが、そのために、憎み合う関係になり、ついには、相手を絶滅させようとすることも歴史の中で繰り返されてきただろう。


人と人との関係が世の中をつくっているのであれば、これは根源的な問題の一つといえないか。



では、このことが、空間をつくる仕事とどんな関わりがあるだろう?



ぼくは、上述の二つの回路があることを、たくさんの人に気づいてほしいと思う。そして、二つの回路はどのようにしてつながるか、について、考えてほしいと思う。


構造を理解するには、そのイメージを頭に描く必要がある。

ならば、その構造を空間に変換することは、空間の体験者にイメージを与え、構造の理解を促すことにつながるだろう。


(つづく)



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