林海象監督の「濱マイク」シリーズがツタヤで見つからなかったので、同じ監督の「探偵事務所5」というシリーズものを借りてきた。
小学生の頃に推理小説が大好きだったこともあって、探偵といえばどこか懐かしい気持ちにさせられる。
そうそう、小1の頃だと思うけれど、「あなたは名探偵」という殺人事件などの犯人を推理する番組があって、そのスポンサーが積水ハウスだった。
「大きくふくら〜む夢、夢、夢♪」というあの曲が殺人事件のイメージと重なって不気味に聴こえて、子供ながらに積水ハウスは間違った番組のスポンサーをしている、と心配したものだ。
今も電車で探偵事務所の広告を見かけたりするが、今まで探偵さんとは会ったことがない。素性を隠しているから、会っても気づかないんだろうか。
探偵さんに資格試験はないだろうから、ぼくだって探偵事務所を開くことができるだろう。その存在のいかがわしさが、とても魅力的だ。
金田一耕助なんて、どうやったらなれるんだ?
そんな探偵稼業のいかがわしさに、独特のスタイルを合わせた林海象の世界は深層で響くものがある。
そこに昭和のあの頃にはあった漠とした「自由」が感じられるのかもしれない。