2011-04-27 がれき 時事 2011.4 例えば、一面に広がるがれきは、どこをとっても「がれき」と呼ばれる無秩序なものの集合に過ぎない。しかし、それらはすべて、元はある家族や会社に属しており、それぞれの人間の生活がしみついているはずである。本来は、がれきという名前で括られるべきものではないであろう。それでも、それらをがれきと呼ぶのは、そうとしか呼びようがないからである。部外者の人間としてできることは、せめてこちらのがれきとあちらのがれきとを全く別のものとして見ようとすることくらいである。