無秩序でバラバラのもの（例えば、鉄スクラップ）は
ただ目の前に無際限に広がっていれば、
その混沌とした様に不安や恐れを抱き、
その美しさを感受する余裕を自己の中に見出すことができない。
だが、混沌には無数の生（ナマのもの）が蠢いており、
もともと私たちの現実の世界は混沌として在る。
それに秩序を与えることを創造と呼び、
逆に言えば、混沌がなければそこに創造はない。
どのようにして、混沌としたナマのものを
人前に存在させることができるか？
グリッドフレームという名前の由来である
スチール製の格子状骨組２枚の間に
ナマの素材を挟むことにより、
バラバラのものは一体化されて立面として起ち上がると同時に
ナマの無秩序にグリッドという秩序が重ね合わされる。
すると、ナマのものは枠組を与えられ、
だれの目の前にも存在することが可能になる。
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