gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

大日本帝国の軍人さん

20数年前、アジアを旅行していると、いろんな田舎の村の老人たちが、第二次世界大戦中に駐留した大日本帝国の軍人さんのことを懐かしそうに話してくれることがあった。「木村さんは元気にしていますか?」とか、日本語で聞いてくる人もいた。

私の3〜4回の経験に限って言えば、悪い思い出として語られるのを聞いたことは一度もない。どの老人も懐かしそうに、その人のことを語った。

もちろん、ひどい事件もたくさんあったのだろうけれど、いずれにせよ、人対人の関係がそこにあったわけで、日本軍に対する思いと、出会った日本人に対する思いが一致することの方がはるかに少ないのかもしれない。

私が、その村を安全に旅することができたのも、その人たちのおかげである。日本人であることを誇らしく思うのは、そんなときだった。