gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

糸をたどる

15年前、ニューヨーク州立大学建築学科にいた頃にデザインしたホテル。くねくねと曲がった廊下が延々と続く。まるでほどけた糸のようなホテル。

廊下にはたくさんの扉があって、ゆえにゆっくりと糸をたどっていくように歩く。

私たちはそれぞれの糸をたどるように生きている。頼りなくて、どこで切れているかもわからない。どこかにたどり着ける人もいるだろうし、たどり着けない人もいるだろう。

でも、どちらにもたいした違いはない。糸をたどることが生きることなのだから。

今日も、糸のどこかで眠る。おやすみなさい。