gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

ヒトラーに共感してはならないか

カンヌ映画祭で、トリアー監督というカンヌの常連監督が「ヒトラーに共感している」と言ったら、映画祭の出入り禁止になったことがニュースになっている。

ヨーロッパにとって、歴史上ヒトラー以上の悪者はいないのかもしれないが、彼とて人間である。誰にとっても共感する部分が全くあるはずがない、とするのは無理がある。カンヌ側の過剰反応ではないだろうか。

例えば、ヒトラーが愛した建築家シュペーアはベルリンの再開発計画(上図)で、数々の壮大なモニュメント建造物を構想したが、その計画を美しいと思う者は、ヒトラーに共感していると言えないだろうか。

また、ナチス・ドイツの軍服のデザインをかっこいいと思う者も、そうではないだろうか。

昨日書いたように、よく統制されたスタイルは美しいのである。そのような美しさは、確かに「ある」。

ただ、そのようなものを美しいと思う感性は、ある人たちを不幸にする危険を伴うことをよく理解しなければならない。

ヒトラーに共感する人は、共感することを認めたうえで、よりよい世界をつくるためにどのように進むべきかを考えるべきだ。

ヒトラーを特別な人物だと見なさないことが重要である。

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