人は何か気になることができるとバランスを失い、自分の全体性を見失ってしまう。自分と戦うということは、この全体性を取り戻そうとする努力のことをいうだろう。
2007年11月8日、永眠。その7月に、末期がんの状態でブルーノートのステージに立った石野見幸の姿をyoutubeで見ることができる。
http://www.youtube.com/watch?v=wbNGv4Nn-lU
人が元気なときであれば、日常の中で全体性を失うことは時間的に数%に留まるだろう。しかし、末期がんの状態であれば、90%以上は全体性を保てないのが普通ではないか、と思う。
この映像は、文字通り、必死になって自分と戦い、そして、勝利した人間の記録である。