gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

焦がす

木板を焦がしてロゴを描こうとして、今日はガスバーナーの炎と格闘した。

あるかたちを表現するためには、焦がすことによって内側の領域と外側の領域の境界を描かなければならない。境界がくっきりとしすぎても面白くないし、ぼんやりしすぎるとかたちを認識できない。

熱し足りないと内側の領域をつくれないし、熱しすぎると瞬く間に外側の領域を侵略してしまう。その間はわずか数秒であり、思い描いた境界線を得られるのはさらにその数秒間のうちの一瞬にすぎない。

スタッフ005が、一瞬を数秒にまで延ばす方法を発見した。予め表面に可燃性の液体を塗って、木を燃やす前にそれを燃やすのである。この時間差が、境界線のコントロールをある程度可能にした。

その一瞬を捕まえようとすること。「焦がす」とは、そんな作業である。