どんどん蓄積されていくのを想像すると心は重くなる
ぼくらはひとつひとつに向き合うことがだんだんできなくなっていくからだ
だから、生み出されたカタチはやがて壊れ、消えていくのか
「35億年前、生命が誕生したとき、「死」はまだ生命システムに組み込まれていなかった
原初生命体は分裂増殖を繰り返すだけで、必ず死ぬとは定められていなかった
誕生したものが必ず死ぬ、という仕組みがプログラムされたのは、「性」が誕生した時からだ
単純な生命をより複雑・多様化するために雌と雄をつくり、
それが合体して新たな生命をつくる、という仕組みが生み出されたのだ
その時同時に、個体の「死」が生命システムの中にプログラムされた
いかに健康に、いかに幸せに生きようと、「死」は必ず訪れる
だが、生命が多様化していれば、どんなに未曽有の絶滅の危機が訪れたとしても、
生き残れる新種の生命を生み出すチャンスが増す
その代償として、個体の「死」が生まれた
個体の「死」こそ、永遠の生命を求める意志の現れなのだ」
(龍村仁 「魂の旅」より)
生命が永遠に走り続けるために、ぼくらはリレーの一走者として生きている
そして、リレーのように想いのバトンを次の人へ渡す