バッファローで建築を学んでいたときに、ぼくは彼女に会っているはずだ。
彼女の写真展がギャラリーで開催されて、それをクラスで見に行ったときに、ぼくは感動して、在廊中の彼女になにか質問をしたはずだ。
質問の内容は憶えていないが、確かあまり真意が通じなかったようで、多少彼女の気分を害してしまった感じがあったことをぼんやりと憶えている。
たぶんそれは1994年のことで、彼女は1995年に62歳で亡くなったことを、今日知った。
今、改めて彼女の写真を見ると、彼女の写真の世界観はぼくがつくりたい空間そのものと言ってもいいことに驚く。ぼくは、彼女から影響を受けたのかもしれないし、同じ世界観を持つ人に奇跡的に出会ったのかもしれない。
出会いに感謝している。