前の内装が壊されて、建物の骨が露わになった状態から、何もしないで什器だけを置いて、物販店を始める、というかつてない試みに挑戦するクライアントがいる。
しかも、日本の三大ホテルと呼ばれているホテルの中で。
ぼくらがその方がよいと思ったとしても、最初にそれを提案することは難しい。
そのような思い切った試みは、「常識」によって容易につぶされてしまう。
だが、今回はクライアントが望まれていることなのだ。
どうやら、ホテルの担当者も賛成してくださっているらしい。
ぼくらにとっては、たぶん一生に一度しかないチャンスだろう。