gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

取り残されたもの

汚されたもの、取り残されたもの、捨てられたもの・・・

いずれも受動態としてあり、世の中の隅っこへ追いやられているものだ。

 

これらに対して、ぼくはさびしく、ものがなしい印象とともに、何か凛とした美しさを感じる。しかし、そのような甘美な気持ちだけで対象に正面からのぞもうとすると、すぐに突き放されてしまう。それらはぼくに直視することを許さず、同時に目を背けることを許さない。

 

ぼくが上記の文章を書いたのは、23年前のことだが、この不自由の体験こそが、書くに値するという確信があった。

 

今は、それらを、直視することも、目を背けることもできる、という真逆の空間をつくることを目的のように書いているが、自由とは不自由を背景としなければ成立しないのだから、つくろうとする空間は同じだ。

 

受動的と感じようと、能動的と感じようと、人が感じ、行動して、時代を進めていくこと自体が重要なのだ。