gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

死んでいる時間

陽向と学校へ向かうのは、相変わらずギリギリの時間だ。

ランドセルを後ろから押しながら、「急げ、急げ」と歩く。

陽向にとっては、なんとかやり過ごそうとする時間に過ぎなく、なくてもいい時間だ。

いわば、死んでいる時間だ。生きているのに、もったいない。


ぼくも、暑い中を歩いたりするとき、とりあえずやり過ごしたい時間になってしまっていることがある。

周囲から感じようとする心は閉じられている。

いつも五感を研ぎ澄ませて、美しい心持ちで歩きたい。


また、何かを生み出したいと思うなら、そんな心持ちのときでなければ無理だ。


生きている時間でなければ。


エースケさんと最後に会った日の帰り道、駅までの公園の道で、空を見上げながら歩いたこと。

そのような心持ちにさせてくれる人に、ぼくは深く感謝したい。



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