2001年頃の堺屋太一の講演で、歴史的に、「写実美術が生まれてから、次に科学が登場し、科学が生まれてから技術が登場し、技術が生まれてから社会的に許容される。」と言っている。
豊かな時代、人口が増える時代は、このプロセスの後に来る、と。
逆に、抽象美術の時代は、宗教が強い時代であり、経済は停滞し、人口も減る。
写実的にものを捉える、つまり、ものと向き合うことが豊かさの第一歩になる。
こう書くと、抽象美術が劣っているかのようだが、むしろ、物質的に豊かな時代と抽象美術の共存をぼくは見たい気持ちがある。