陽向を連れて、神戸の王子動物園へ行った。もちろん動物園へは動物を見に行くのが目的で、それについては大変満足した。入口をくぐってすぐにゾウの背中が見えると、陽向ならずとも私もわくわくしてしまう。広からず狭からずの、すばらしい動物園だと思う。
だが、こういった公的な場所へ行くとどこについても思うのは、食堂の質の低さである。とりあえず、最低限の施設をつくり、最低限のサービスをする、ということなのだろうか。
一生懸命やっているスタッフの方々には申し訳ないが、こちらもしょうがなくそこで食べる、という施設になっている。
たとえば、私たちに動物園の食堂をデザインさせていただいたら、１００倍楽しい食事ができる場所にできるのに。何もわざわざつまらない食堂をつくらなくてもよいではないか。
公的な施設であれば、予算がないはずはない。税金を使うのだから、なおさら空間の質を向上させるべきだと思う。
こんなところでも私たちの税金はことなかれ主義の犠牲になって無駄遣いされている。
動物も見るけれど、動物園へランチを食べにいく、という人が増えてもいい。そうやって、人々の生活は豊かになっていく。
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