どのくらいの期間だろう?夜、夢を見ない日が続いている。
かつて、夢は、起きている間に考えていることの答えを垣間見せてくれる不思議な世界だった。
それが本当の答えだったのか、分からない。だが、私はそう信じて、ガバッと起き上がって、机に向かっては、すでに消えかかっているイメージを思い出そうと懸命に集中した。
思い出すことに成功したことを、正確に憶えているのは1回だけだ。その1回が、私を今に導いている。
もう長い間、そのようなことはない。
魔法が切れたのか?
いや、たぶん、その1回で、自分の人生には十分だったのだろう。