gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2012.7

出会い

生きていると、さまざまな人に出会う。つい数ヶ月前には、自分の人生の中に全く存在しなかった人のことを、現在の自分が懸命に考えていることにふと気付いたりすると、不思議な感じがする。「他者を手段としてのみならず、目的として扱う」というカントの言…

重さ

相対的に、「光る星(恒星)は動かず、光らない星(惑星や衛星)は動く」のはなぜか、と思って、ネットで調べてみると、「光る星は重い」「光らない星は軽い」からだという。http://okwave.jp/qa/q1400459.htmlさらに、つぎのような説明が続いた。「光る星は重い…

台所

「母」としての女性に際立つのは、その強さである。「おふくろの味」をうたう店の厨房の設計は、それを意識しなければならない、と思う。包丁の音を正すことによって、家族の生活全体を正す。台所とは、母にとって、それくらい生活の根幹をなす精神的な場では…

美について

カントの「判断力批判」の中に、「○○は私にとって美しい」という言い方は間違っている、と書いてある。「美しい」という言葉自体に、「普遍性」という意味が含まれているからだろう。だからといって、直ちに「○○は万人にとって美しい」というわけにはいかない…

手をかざす

父方の祖母は、私が物心ついた頃にはリウマチで手足が不自由になっていた。夏休みに遊びに行くと、杖をついて歩く以外は、ベッドにいることが多かった。私のお腹が痛くなったり具合が悪くなると、私をベッドに呼んでくれて患部に手をかざしてくれたのをよく…

ランタナ

ひとつの花にピンクと黄がきれいに幾何学的に配置されている。まるでグラフィックアートのようで、品種改良された人工的につくられた花ではないか、と感じられたが、中南米原産と書いてある。自然と人工を嗅ぎわける力が人間には備わっている、と思っていた…

好き・嫌い

「好き嫌いがない」という言葉がある。例えば、食べ物について好き嫌いがない、というとき、子供は必ず褒められる。偏りなくなんでも食べるからである。つまり、「好き嫌いがない」とは「嫌いなものがない」という意味で使われる。だが、「全部好き」なのか、…

寝転ぶ

広い芝生の上に寝転ぶ。そこで、携帯で話をした後、寝転んだまま写真を撮る。上下左右なんてどうでもよい写真が撮れる。 ← グリッドフレームのHPはこちらです

Potechao!

原宿のキャットストリートをちょっとはずれたところに、ポテトチップスとスペインバルの店Potechao!が完成した。 よくヨーロッパへ行かれるオーナーは、イタリアやフランスのおしゃれな店で日本人のグループがかっこよく見えないのは、「髪の色が黒いからだ…

散歩

通勤と散歩は物理的にはなんの違いもない。通勤よりも散歩が好きであれば、通勤を散歩と呼べばよい。散歩と呼べば、見えてくるものが変わる。職住は近ければよいというものではない。以前、工事現場に住んでいたことがあったが、職場に住むと気持ちが落ち着…

背景をなすもの

たとえ私たちがつくる空間が、商売のための空間であり、その背景をなすための空間に過ぎなかったとしても、それを背景をなす空間としてつくってはならない。たとえば、BGMに過ぎなかった音楽が、ひとたび聴く人の心を捉えたとき、それ自体が主役に変容するよ…

映画 マラノーチェ

1985年。ガス・ヴァン・サント監督。メキシコからの不法入国した少年に、恋心を抱く白人青年。舞台はオレゴン州ポートランド。社会の隅に押しやられた、放たれる場のないエネルギー。モノクロの画面が、観る私たちにとって、どこかここにない場所を想起…

私は比較的、夏が苦手だ。体の外側全体を熱に囲まれる、という状態が好きになれない。内側からの熱と外側からの熱がぶつかって、どちらにも逃げ場がない感じ、滞留する感じがなんとも嫌だ。体温が一年中同じであるならば、寒い季節の方が熱が内から外へと流…

トラブルを愉しむ

おととい、よみうりランドへ至る坂道についても書いたように、2歳の陽向はものごとがスムーズに運ぶよりもむしろ途中のトラブルなどを愉しむ傾向がある。単に効率的であることがよいことではない、ということは、2歳の子供の反応を見ても分かる、というこ…

自由について

自由とは、統制されない、ということだろう。人間がどれくらい自由な存在でいられるか、なんて厳密には誰にも測れないだろう。なにかアイディアが浮かんだとしても、それはどこかで見たものが元になっているかもしれないし、私たちにできることはせいぜいそ…

よみうりランド

炎天下、陽向を乗せたベビーカーを押して坂道を登っていく。目的地はよみうりランド。しばらく進むが、標識も何も出てこない。すれ違う女子大生によみうりランドへの道を尋ねる。すぐ左に階段があるから、そこを登るとよい、と言われる。ベビーカーなのに、…

礼儀

流れていく自分のウンチに「ばいばーい」と手を振る陽向を見て、何物に対しても礼儀正しく接しようと思った。 ← グリッドフレームのHPはこちらです

ぼんやりとしたところ

会社はいつのまにか15年目に突入している。これまでコンセプトにこだわってやってきたつもりだが、同時に、徹底的にこだわる、ということもせず、どこかぼんやりとしたところを残して、会社を続けてきた。というより、徹底していたら、会社は存続できなか…

感性について 2

感性とはなんだろう?感性とは、ものごとを言葉を介さずに直感的に判断する力といえばよいだろうか。われわれは物事を判断するとき、認識的(真か偽か)、道徳的(善か悪か)、そして、美的(快か不快か)という、少なくとも、三つの判断を同時にもつ。それらは混…

モーチベーション

様々なクライアントからお話をいただいて感じることは、未来をつくっていく可能性を感じさせる会社が生み出しているものはモーチベーションである、ということだ。スタッフのモーチベーションを上げ、そのことがカスタマーのモーチベーションをも上げていく…

木曜サロン@大阪

大阪で講演の機会をいただきました。 開催日:8月2日(木) 19:00-21:00場所:株式会社KMOサロンスペース (大阪市北区梅田1-12-39 新阪急ビル9F) 地図: http://www.8bangai.com/access.html内容:よりよい空間をつくるためには、つくり手が愉しむことが不可欠…

ヤル気

「今やろうと思ったのに、言っちゃうんだもんなあ!」西田敏行がすねた声で叫んでいる。年末の大掃除の時期、妻が夫の西田にトイレの掃除をやるように遠くから叫ぶ声に答えて、という設定。私が10代の頃の、洗剤のCMだと思うが、よく憶えている。大いに…

夢を見ない

どのくらいの期間だろう?夜、夢を見ない日が続いている。かつて、夢は、起きている間に考えていることの答えを垣間見せてくれる不思議な世界だった。それが本当の答えだったのか、分からない。だが、私はそう信じて、ガバッと起き上がって、机に向かっては…

代々木公園

日曜日の代々木公園に訪れたのは初めてかもしれない。外国人率がとても高くて、どこか他の国の公園へ行ったかのような錯覚に陥る。ジャンベが鳴り響く、雑多で平和な雰囲気。陽向は着いた途端に昼寝。 ← グリッドフレームのHPはこちらです

映画 アンチクライスト

2009年。ラース・フォン・トリアー監督。タイトルからして反キリスト教の映画だが、このような映画をキリスト教徒でもない日本人はどのように観ればよいのだろうか?難解な映画だが、結論としては、女性の本然に悪魔性(=アンチクライスト)を見い出し…

感性について

個人を「かけがえのない存在」たらしめるものはなにか。それを漠然と「感性」と呼んできた。つまり、感性のみが、厳密に各個人に別々に属するものではないか、と感じたのだ。(そう、このように感じた、とすれば、それは私の感性だ。)いったい、感性とは何…

働く少年

BBC newsに、Day in picturesというコーナーがある。今日、世界中で撮影された写真10枚だ。紛争、スポーツ、コンサート、貧困、祭り・・・。誰もが知っていることや、誰も知らないこと。一日の終りに、今日世界で起こったことに想いを巡らすにはとてもよい…

開放されること

あくまでも自分に関しての話だが・・・。一人暮らしのときは、家で話す機会もないから、たまに鼻歌くらいは歌っていたかもしれないけれど、はじけるくらいにはしゃぐことなんて、まあありえない。二人暮らしになると、家の中に会話が生まれて、話すことやふざけ…

Ballon Dessai その2

Ballon Dessaiの外部分が完成した。難易度の高い微妙にゆがんだ曲面の制作に003が挑んだ。 ← グリッドフレームのHPはこちらです

成長

陽向は2歳4カ月。4月からの新しい保育園にもすっかり慣れて、保育園へ行くと知らない顔ばかりで小さくなってしまうのは私だけだ。最近、陽向はどこにいてもマイペースで堂々としている。見習うことにしよう。今、ストローでジュースを飲んでいたら、傍ら…