gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

私は正義の味方だ その後

10年前くらいにHP上の日記で「私は正義の味方だ」という文章を書いた

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場所はアメリカのスーパーマーケット
突然だったかもしれないし、予感はあったかもしれない
「全員その場で伏せろ!動くな!」
叫んだのはピストルを持った数人の強盗団だ

私がいたのはシャンプーとか石鹸とかがならべてある列だ
この列からは犯人の姿は見えない
もっとも、素直な私は気づかぬうちに床に伏せて目もつぶっていたから
見えるわけもない

犯人はどうやら隣かその隣の列にいるようだ
声はとても近くに聞こえる
隣にはインスタント食品がならんでいる
が、そんなことはどうだっていい

ズキューン、ズキューン!
ピストルの音がする
どうやら2つ隣の列で客が撃たれたらしい
呻き声さえ聞こえてこない
即死だろうか…?
いや、そんなことはどうだっていい

声がさらに近づいてきた
もう隣の列にいる
ズキューン!
オーマイガッ!!
片っ端から客を殺すつもりに違いない
隣の列にはさっきすれ違ったあの人が…
いや、いや、そんなことどうだって…

来るな〜!来るな〜!
オレの列に来るんじゃない!
通りすぎて次の列へ行ってくれ
次の列に誰がいようが
そんなことどうだっていい!
うわあ、犯人の足音が、うわっ!うわっ!

正義の味方である私は
時折こんな夢を見る

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10年前はこんな夢ばかり見ていた。

どうしようもないくらい、死ぬのが怖かったのだろう。

今もこういう場にいたら同じかもしれないが、少しは肝が据わったような気がする。

だからこんな夢を見なくなったのだろう。

死はすぐ傍らにある。死に寄り添って生きる。

それを認めることで、人は自由になれるはずだ、と思う。

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