gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

関園子さんとの対話

青山の2104というギャラリーで個展を開かれている関園子さんを訪ねた。

関さんについては、先日もここに書かせていただいた。

http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20110130/1296398236

関さんは、ご本人いわく「いちばん安いバカチョンカメラ」をポケットに入れて、気に入ったものをパシャッと撮る。そして、現像してもらった写真をどのように展示するか(額装するときの向き、並べ方など)について時間をかけて考える。「何を撮ったか」をカッコに入れて、素材として、ゆっくりといろいろな見方をして、意味を見い出す。

「旅行に行く必要がない」

きっと、その手法で東京近辺を歩くだけで、誰も見たことのない風景を限りなく発見しておられるのだろう。

プロやアマチュアの方に、もっといい写真はこうやったら撮れるとか、このカメラを使いなさいとか、「ご指導」されるそうだが、「私がやりたいのはこれ」と全く迷いがない。

「こういう写真を撮って、と頼まれても撮れないし、撮りたくない。それはプロの人にやってもらえればいい。私は素人ですから。」そう、素人だから一流なのだ。

アーティストにはプロはない。思えば、グリッドフレームもそんな会社だ。写真を持ってこられて、「この通りにつくってください。」と言われても、つくれないし、つくりたくない。それで、素人と言われてもかまわない。つくったお店を繁栄させることはできるのだから。

私は、その写真に向かい合い、素材として心おきなく何かを探す。そうして、いつもいくつかの大きな発見をギャラリーから持ち帰ることになる。その発見は、私たちがつくる店舗空間に即座に再構築されていく。

私のかけがえのない友人と呼ばせていただきたい。

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