陽向は相変わらずのマイペースでまだちゃんと歩かないが、そろそろ靴を履いたところを見たいという親の勝手な事情で、靴を買いに出た。
初めて靴を履くとは、どんな気持ちだろうか。日頃、靴下すらあまり履きたがらない陽向に、靴下を履かせ、靴を履かせる。・・・案の定、泣きはじめた。
私は陽向しか知らないから一般的なことかもしれないが、陽向の足の指はまるで手のようにやわらかに動く。靴を履かせることによって、だんだんと私の足の指のように決まった動きしかしなくなっていくのだろう。う〜ん、本人も嫌がってることだし、裸足のままでもよいか・・・よいわけない!
などと、心の葛藤を感じつつも靴を購入。さあ、歩いてみようぜ、と地面に立たせると、足枷をはめられたように、全く動かない。・・・そして、大泣き。
初めて靴を履くという体験は、かくも心理的に自由を奪うものなのか?陽向、君は原始時代に生まれたらよかったのかなあ・・・