gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

文化の生まれる場所

まだ縄文時代だった約6000年前は、地球温暖化によって、東京23区の半分は海の底にあった

 

その時代の陸である洪積台地は、フィヨルドのように入り組んでいて、大地が一気に降下して海に飲み込まれていく「岬」には聖地や墓地などの重要な場所がつくられた

 

古代人にとって、岬は海という死の領域へ突き出た「死と生の境目」としての場所だったのだ

 

現在の東京は、洪積台地と、やがて水位が下がって現れた湿地帯沖積低地によってできているが、聖地や墓地は今も同じ場所にある

 


岬の中でもとりわけ大きな岬で、重要な位置を占めていたのが現在の青山墓地である

 

そして、そこからなだらかな傾斜を南へ下りていくと霞町交差点で海の底に達する

 

この交差点は「死の始まりの場所」として、現在も強い不気味なエネルギーを発し続けている

 

だが、死があるからこそ、その隣合せの生を強く感受することができる

 

文化が発生するのは、そのような場所からである

 


エルコンフォートは、交差点から東へ上っていく坂道の途中に位置し、死の巨大なエネルギーを和らげる(comfort)ためか、ちょうどこの辺りに縄文時代の遺跡があったとされている

 

海への恐れを鎮めるために船をつくろう そして、音楽を奏でよう