陽向が言葉を聞くことができて、言葉を話すことができるようになることに懸命になっていたぼくたちだが、ぼくは急にそこから離脱したい気になった。
果たして、言葉は陽向の心に届くのか?コミュニケーションは言葉による必要があるのか?
言葉はしばしば人を傷つけ、そして、その傷を癒すことは簡単ではない。
陽向のなんらかの行為を非難するとき、これまでいい結果がもたらされたことがあっただろうか?
言葉がなければ、笑って一緒に過ごせる日が増えるだろう。
今よりもずっと笑顔が大事になる。