小学生の頃、「もっとリーダーシップを発揮してほしい」と通信簿に何度も書かれたのを憶えている。
高度経済成長期の真っ只中で学校教育の目標のひとつが「リーダーシップ」であるのはよく理解できる。ぼくは「そうなりたい」と思いながらも、「自分はそういうタイプではない」とも思っていた。逆に言えば、そんな能力は持ち合わせていなかった、ということだ。
そんな自分が一度もなりたいと思わなかった社長になって、小さな会社を25年続けている。リーダーシップなんて、一度も発揮したことはない。だから続いている、といってもいいだろう。
時代は変わったのだ。運がいいことなのかどうかもわからない。ここへ導かれてきただけだ。
好きなことをやり続けてきた。ただ、それだけしかない。