gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

人間に対する信頼を基軸とした社会

「どんなものができるか、わからない」という予定不調和を前提として、クライアントの予想を超えるアウトプットを生み出すのが、ぼくたちの仕事だ。


ぼくたちの能力を最大限に引き出して最良のモノを生み出すためには、すべての「しがらみ」から解放されて、素材と一対一で向き合う「自由」な環境が必要となる。

 

どんなものができるか、わかってから発注する、という一般のシステムが、素材はカタログから、デザインはテンプレートから、というつまらない空間を生み出している主因となっている。

 

予定不調和の仕事はアーティストの仕事であり、出来高払いではできない。人間としての信頼と直感に基づく契約と先行投資によってはじめて可能になる。

 

日本では、長年に亘って社会の利権構造が新しい価値の創造を阻害し続けてきたために、国際競争力が著しく低下したが、現在その構造が根幹から崩壊しようとしているのを感じる。

 

予定不調和を前提とした仕事をする人間たちが、未来に新しい価値を創造していく大きな役割を担って、新しい創造的社会を実現するためには、信頼の軸を人間に寄せて、一般的になされている出来高払いの支払い条件を大きく見直すことが必要だと考えている。